スノーピークのコンロとテーブルは、単なる調理道具としての枠を超え、システムとして組み合わせることでその真価を発揮します。特に「アイアングリルテーブル(IGT)」を中心としたキッチンシステムは、自分のスタイルに合わせて自由自在にレイアウトを変更できるのが最大の魅力です。今回は、スノーピーク製品を組み合わせて、機能的で美しいキッチンサイトを構築するための選び方のポイントを分かりやすく解説します。
スノーピークのコンロとテーブルを組み合わせて快適に使うポイント
スノーピークのキッチンシステムを導入する際、最初に考えるべきは「拡張性」と「利便性」のバランスです。テーブルにコンロを組み込むことで、調理スペースと食事スペースを一体化させ、座ったままですべての作業を完結させることができます。この快適さを手に入れるためには、まず自分のキャンプの規模や調理の頻度に合わせて、ベースとなるシステムを慎重に選ぶ必要があります。
IGTにするか単体運用にするかを決める
スノーピークのコンロを活用する方法には、大きく分けて「IGT(アイアングリルテーブル)に組み込む」方法と、「単体でテーブルの上に置いて使う」方法の2種類があります。IGTを選択すると、コンロがテーブルの天板と同じ高さでフラットに収まるため、見た目が非常に美しく、鍋を振る際も安定感が増します。
一方で、コンロを単体で運用する場合は、お気に入りの木製テーブルやサイドテーブルの上に自由に配置できるため、場所を選ばない気軽さがあります。ただし、高さが出てしまう分、座った状態での調理が少し不便に感じることもあります。将来的にキッチンを拡張していきたいのか、それともミニマムに済ませたいのか、自分のキャンプスタイルの方向性を最初に決めておくことが大切です。
調理スタイルに合う火力と五徳の安定感を選ぶ
スノーピークのコンロには、軽量な登山向けから本格的な高火力モデルまで揃っています。テーブルと組み合わせて使う場合、特に重要になるのが「五徳(ごとく)」の安定感です。ダッチオーブンや大きめのフライパンを使って本格的な料理を楽しみたいのであれば、フラットバーナーのような、重い調理器具もしっかり支えられる頑丈なモデルが適しています。
逆に、お湯を沸かすことがメインで、コンパクトさを優先したいのであれば、小型のバーナーを選択するのも手です。ただし、テーブルに組み込んで使う場合は、火口と天板の距離や周囲の熱対策も考慮しなければなりません。自分がよく使うクッカーのサイズや、作りたいメニューを想像しながら、必要十分な火力と安定性を備えたモデルを絞り込んでいきましょう。
風対策と遮熱の考え方を押さえる
屋外での調理において、風は最大の敵です。スノーピークのコンロには、バーナーヘッド自体に風防性能を持たせたものもありますが、テーブルに組み込む際は周囲の環境も影響します。IGTフレームにセットする場合、コンロが少し低い位置に収まるため、フレーム自体が風よけの役割を果たしてくれるメリットがあります。
また、遮熱(しゃねつ)への配慮も欠かせません。長時間火を使い続ける料理をする場合、隣接する木製の天板が熱くならないか、ガス缶が過熱されないかを確認する必要があります。スノーピークのシステムは純正品同士であれば安全性が考慮されていますが、社外品のテーブルと組み合わせる際などは、遮熱板の追加や十分なスペースの確保を意識することが安全なキャンプに繋がります。
収納サイズと積載のしやすさを確認する
スノーピークのシステムキッチンは、非常に堅牢で多機能な分、パーツが増えると収納サイズが大きくなり、重量も増す傾向があります。IGTフレームや脚、天板ユニットなどは、それぞれがしっかりとした金属や竹材で作られているため、積み込みの際はテトリスのように隙間を埋める工夫が必要です。
車への積載スペースに限りがある場合は、フレームが折りたたみ式になっている「エントリーIGT」を選んだり、必要最小限のユニット数で構成したりする工夫が求められます。また、重いパーツをまとめて運べる専用のキャリーバッグを用意することで、設営・撤収のストレスを大幅に軽減できます。自分の車に無理なく載せられるか、現地で運べる重さかを事前にシミュレーションしておきましょう。
スノーピークでコンロとテーブルを揃えるおすすめアイテム
スノーピークのキッチンシステムを構築する上で欠かせない、人気のベースアイテムとバーナーをご紹介します。
エントリーIGT
IGTの機能を持ちながら、脚が一体型になったリーズナブルな入門モデルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 折りたたみ式で設営が簡単。天板が3ユニット分セット可能 |
| メリット | 脚を別途購入する必要がなく、コストパフォーマンスに優れる |
| 公式サイト | エントリーIGT 商品ページ |
IGT(アイアングリルテーブル)フレーム
自分好みにカスタマイズできる、システムの核となるアルミフレームです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 2〜4ユニットのサイズ展開。脚の長さを選んで高さを変えられる |
| メリット | 接続パーツを使えばL字型やロングテーブルへの拡張が自由自在 |
| 公式サイト | IGTフレーム 商品ページ |
ギガパワーフラットバーナー
IGTに1ユニット分としてジャストフィットする、薄型のシングルバーナーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 天板と面一になるフラット設計。風に強い構造の火口 |
| メリット | ゴトクを取り外して簡単に清掃でき、手入れが楽 |
| 公式サイト | ギガパワーフラットバーナー 商品ページ |
マルチファンクションテーブル ロング 竹
IGTフレームに接続して、天板面積を広げることができる拡張用テーブルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 片側をフレームに引っ掛け、反対側に脚を付けて固定する |
| 用途 | 調理スペースの隣に広大なダイニングスペースを作れる |
| 公式サイト | マルチファンクションテーブル 商品ページ |
IGT用脚セット(高さ違い)
自分のキャンプスタイルに合わせて、キッチンの高さを決定する重要なパーツです。
| 種類 | 推奨スタイル |
|---|---|
| 300mm | 地面に座ってくつろぐ「お座敷スタイル」 |
| 400mm | チェアに座って調理も食事も行う「ロースタイル」 |
| 660mm | 一般的な椅子で立ち作業もしやすい「ミドルスタイル」 |
| 公式サイト | IGT脚セット 一覧 |
IGT用バッグ・収納ケース
重くて角のあるIGTパーツを安全に、スマートに持ち運ぶための専用ケースです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種類 | ギアトートMや、フレーム専用の収納ケースなど |
| メリット | 生地が頑丈で、車内や他のギアを傷つける心配がない |
| 公式サイト | ユニットギアバッグ 商品ページ |
使い方別に見る相性のいい組み合わせパターン
スノーピークの道具は組み合わせ次第で、最小限のソロスタイルから、豪華なグループキャンプまで対応可能です。ここでは、多くのユーザーが実践している人気のセッティング例を具体的に紹介します。自分のキャンプの人数や移動手段に合わせて、最適な構成を見つけてみてください。
ソロの省スペース調理で扱いやすい構成
ソロキャンプでは、移動のしやすさと設営の速さが重要です。「エントリーIGT」に「ギガパワーフラットバーナー」を1つ組み込み、残りの2ユニット分を「ウッドテーブルW」などの天板で埋める構成が非常に使い勝手が良いです。これだけで、火元と作業スペース、さらには食事スペースまでが1台に凝縮されます。
サイドに「ステンボックスハンガー」を引っ掛ければ、カトラリーや調味料もすぐ手に取れる場所に整理できます。すべてが座ったままの手の届く範囲に収まる「コクピットスタイル」は、ソロキャンプの贅沢な時間をより濃密なものにしてくれます。
デュオやファミリーで段取りが良くなる構成
複数人でのキャンプでは、調理担当と食べる人がストレスなく過ごせるレイアウトが理想です。4ユニットサイズの「IGTフレームロング」をベースに、中央にフラットバーナーを配置し、その左右をマルチファンクションテーブルで拡張する「ロングキッチン」構成がおすすめです。
高さを400mmに揃えれば、ローチェアに座ったままみんなで調理を囲むことができ、会話も弾みます。また、子供がいる場合は、火元を中央ではなく端に寄せることで、うっかり触れてしまうリスクを減らすなどの微調整も可能です。
焚き火と併用しやすい配置の考え方
焚き火をメインに楽しむ夜は、テーブルと焚き火台をどのように配置するかが快適さを左右します。スノーピークには「ジカロテーブル」という焚き火台を囲める円形テーブルがありますが、これにIGTを接続することも可能です。
焚き火で暖を取りつつ、横に設置したIGT上のコンロでお湯を沸かしたり、おつまみを温め直したりするレイアウトは、冬キャンプなどで重宝します。この際、風向きを考慮して、煙が調理スペースに直撃しないよう、焚き火台とテーブルの距離感を調整するのがポイントです。
車移動と徒歩移動で変わる選び方
オートキャンプであれば、重量のあるIGTフレームやマルチファンクションテーブルをフルセットで持ち込めますが、徒歩やバイク、公共交通機関での移動となると話は変わります。
移動に制限がある場合は、システムとしてのIGTは諦め、軽量な「オゼンライト」などのミニテーブルと、小型の「ギガパワーストーブ 地」を組み合わせるのが正解です。スノーピークはオートキャンプ向けの大型ギアだけでなく、極限まで軽量化した山岳用ギアも一級品です。自分の移動手段の限界を見極めて、無理のない範囲で最高の道具を揃えましょう。
スノーピークのコンロとテーブルはIGT中心で揃えると選びやすい
スノーピークのコンロとテーブルを別々に検討するよりも、「IGTという枠組み」の中で考えることで、選び方の迷いは一気に解消されます。ユニットという規格が統一されているため、後からバーナーを増やしたり、テーブルを伸ばしたりといったアップデートが非常にスムーズに行えるからです。
最初はエントリーモデルから始めて、徐々に脚の長さを変えたり、便利なオプションパーツを足していったりする過程も、スノーピークを持つ楽しみの一つです。機能的で統一感のあるキッチンが完成すれば、キャンプ場での調理時間はもっと楽しく、快適なものになります。ぜひ、あなただけの理想のシステムを組み上げてみてください。

