キャンプ道具を選んでいると、青い炎のロゴでおなじみの「SOTO(ソト)」と、質実剛健な雰囲気の「新富士バーナー」という2つの名前をよく目にします。実はこの2つ、同じ会社が手掛けていることを知っていましたか。同じような見た目の商品も多いですが、実はブランドごとに明確な役割やターゲットの違いがあります。今回は、新富士バーナーとSOTOの違いを整理し、自分にぴったりのバーナー選びをお手伝いします。
新富士バーナーとSOTOの違いは?同じ会社でも選び方が変わる理由
新富士バーナーとSOTOは、愛知県に本社を置く「新富士バーナー株式会社」という一つのメーカーから生まれています。同じ技術で作られていますが、なぜブランドを分けているのでしょうか。そこには、使う場所や目的によって最適な道具を届けたいというメーカーのこだわりがあります。それぞれの立ち位置を理解すると、道具選びの迷いがなくなります。
新富士バーナーは会社名でSOTOはアウトドア向けブランド
まず押さえておきたいのは、新富士バーナーが「会社名」であり、もともと工業用バーナーや園芸用バーナーを得意としてきた母体であるという点です。1978年の創業以来、プロの現場で使われる「火」の道具を追求してきました。その高い燃焼技術を、よりレジャーやキャンプの世界で活かすために1992年に立ち上げられたのが「SOTO」というブランドです。
つまり、新富士バーナーはプロ仕様やDIYといった作業向けの顔を持ち、SOTOは自然の中で快適に使うためのアウトドアの顔を持っています。どちらも燃焼性能の高さは折り紙付きですが、製品のコンセプトやデザインがそれぞれの用途に合わせて最適化されています。キャンプ初心者の方はSOTOを、DIYや本格的な作業を重視する方は新富士バーナーの名前を意識して選ぶと間違いが少なくなります。
取り扱い分野がキャンプ寄りか作業寄りかで分かれる
ブランドによる最大の違いは、想定されている使用シーンです。SOTOブランドの製品は、登山やキャンプでの使用を前提としています。そのため、風に強い構造であったり、過酷な環境下でも火力が安定する「マイクロレギュレーター」を搭載していたりと、アウトドア特有の悩みを解決する機能が盛り込まれています。デザインもキャンプサイトに馴染むスタイリッシュなものが多いのが特徴です。
一方で、新富士バーナーブランドの製品は、配管作業やロウ付け、あるいはDIYでの焦がし加工や除草作業などをターゲットにしています。こちらはデザイン性よりも実用性や耐久性、コストパフォーマンスが重視されます。もちろんキャンプの火起こしに使える製品も多いですが、基本的には「作業道具」としての色合いが強く、ホームセンターの工具売り場などで見かけることが多いのはこのためです。
同型番級は性能が近く見た目や付属で差が出る
新富士バーナーとSOTOの中には、外見がそっくりで性能数値もほぼ同じという製品が存在します。例えば、ガストーチなどの小型製品において、中身の燃焼構造は共通のプラットフォームを使いつつ、外側の色やロゴだけを変えて両ブランドから発売されているケースです。こうした「兄弟モデル」の場合、基本的な火力や使用するガス缶に違いはありません。
しかし、細かい部分に差が設けられていることがあります。SOTOブランドでは持ち運びに便利な収納ケースが付属していたり、限定のカラーバリエーションが選べたりする一方、新富士バーナーブランドでは付属品を最小限にして価格を抑えているといったパターンが見られます。性能が同じであれば、自分の好みや「ケースが必要かどうか」といった実用的な判断で選ぶのが賢明です。
トーチとストーブで違いの出方が変わる
製品カテゴリーによって、ブランドの違いがはっきり出るものとそうでないものがあります。ライターやトーチなどの小型製品は両ブランドで似たモデルが多いですが、調理用のシングルストーブやツーバーナーになると、ほとんどがSOTOブランドから展開されます。これは、調理器具がアウトドアでの使用に特化した製品であるため、作業向けのブランドでは展開する必要が薄いからです。
逆に、広範囲の雑草を焼くための強力なバーナーや、プロ用のトーチは新富士バーナーブランドの独壇場です。このように「火を道具として使う」作業なら新富士バーナー、「火を調理や癒やしとして楽しむ」キャンプならSOTOという使い分けがなされています。自分の目指すスタイルが「作業」なのか「遊び」なのかを考えると、どちらのブランドから探すべきかが見えてきます。
用途で選ぶSOTO・新富士バーナーのおすすめ7選
どちらのブランドも魅力的な製品が揃っていますが、特に人気が高く、用途に合わせて選ぶべきアイテムを紹介します。
| アイテム名 | ブランド | 主な用途 | 公式サイトURL |
|---|---|---|---|
| レギュレーターストーブ ST-310 | SOTO | キャンプ調理 | soto.shinfuji.co.jp |
| フィールドチャッカー ST-450 | SOTO | 炙り調理・火起こし | soto.shinfuji.co.jp |
| スライドガストーチ ST-480C | SOTO | 点火作業 | soto.shinfuji.co.jp |
| パワートーチ RZ-840 | 新富士 | DIY・プロ作業 | shinfuji.co.jp |
SOTO レギュレーターストーブ ST-310
キャンプ用シングルバーナーの代名詞ともいえる存在です。気温が低くても火力が落ちにくいマイクロレギュレーターを搭載しており、朝晩の冷え込みが激しいキャンプ場でも安心して使えます。
SOTO フィールドチャッカー ST-450
カセットガスを装着して使うハンディトーチです。瞬時に強力な炎が出るため、キャンプでの炭の火起こしや、料理の仕上げに表面を炙る際などに非常に重宝します。
SOTO スライドガストーチ ST-480C
火口が伸びるため、安全に点火作業ができる小型トーチです。耐風性に優れた強力な火足で、風の強い日でも確実にランタンやストーブに火をつけることができます。
SOTO ポケトーチ PT-14
市販の使い捨てライターをセットするだけで、強力な耐風バーナーに変身させる画期的なアイテムです。ライターをそのまま使うよりも火力が安定し、使い勝手が向上します。
新富士バーナー パワートーチ RZ-840
業務用としても通用する高火力モデルです。空気調節機能により、集中炎からソフトな炎まで自在に操れるため、DIYでの本格的な加熱作業やロウ付けに適しています。
新富士バーナー パワートーチ RZ-811
新富士バーナーブランドのスタンダードなトーチです。余計な装飾を省き、低コストながら確実な燃焼を約束します。ガレージでの軽作業など、日常的な「火」の道具として優秀です。
新富士バーナー 草焼バーナー(火起こし・除草向け)
圧倒的な火力で雑草を焼き払うためのバーナーです。キャンプの範疇を超えた大火力ですが、広い庭の管理や本格的な薪ストーブの点火などに活躍する、新富士バーナーらしい力強い製品です。
新富士バーナーとSOTOの違いが出るチェック項目
見た目が似ているからこそ、細かい仕様の差を確認しておくことが重要です。ロゴのデザインだけで決めてしまいがちですが、実際に手にした時の満足度や、将来的なメンテナンスのしやすさに関わるチェックポイントがいくつかあります。
ロゴとカラーで系列が分かりやすい
最も分かりやすい見分け方は、本体に刻印されたロゴとカラーリングです。SOTO製品は「SOTO」の文字と炎をモチーフにした青いロゴが使われ、シルバーやブラック、オリーブなどアウトドアシーンに馴染むカラー展開が豊富です。一方、新富士バーナー製品は「Shinfuji Burner」という文字ロゴが主体で、オレンジやイエローといった「道具」としての視認性を重視した配色が多く見られます。
品番の違いでセット内容が変わることがある
同じ形状の製品でも、SOTOは「ST-」、新富士バーナーは「RZ-」や「KB-」といった品番から始まります。品番が異なると、セットになっているガス缶の種類や本数が違ったり、前述のように収納ポーチの有無が変わったりします。特に通販サイトで購入する際は、写真だけを見て判断せず、品番ごとの「付属品リスト」をしっかり確認することが、届いてからの「あれ、ケースがない」といったミスを防ぐ秘訣です。
販路と価格の差は時期と店で動きやすい
SOTOはスポーツ用品店やアウトドア専門店に置かれることが多く、新富士バーナーはホームセンターの工具コーナーや園芸コーナーに置かれるのが一般的です。そのため、それぞれの店舗のセール時期によって価格が変動します。急ぎでない場合は、アウトドアショップとホームセンターの両方をチェックしてみると、同じような性能のアイテムをよりお得に手に入れられる可能性があります。
保証や部品の入り先をそろえておくと安心
どちらのブランドも同じ新富士バーナー株式会社がサポートを行っているため、アフターサービスについては共通して手厚いです。ただし、店頭でパーツを買い足す場合は、ブランドが分かれていることに注意が必要です。例えば、トーチの先端部品や特定のパッキンなどは、それぞれの販路に合わせたパッケージで売られていることがあります。自分の持っている道具のブランドを覚えておくと、消耗品の補充がスムーズになります。
新富士バーナーとSOTOの違いまとめ
新富士バーナーとSOTOは、同一メーカーでありながら「プロの作業」と「アウトドアの楽しみ」という異なる役割を担っています。本格的なキャンプ調理や登山での使用を考えているなら、過酷な環境に強い機能を持つSOTOが最適です。一方で、ガレージでのDIYや庭仕事、あるいは少しでもコストを抑えて確かな火力を手に入れたいなら新富士バーナーが頼もしい味方になります。
どちらを選んでも、世界に誇る日本の燃焼技術が詰まっていることに変わりはありません。自分のライフスタイルに寄り添う「火」のパートナーはどちらのブランドか、ぜひ今回の内容を参考にじっくり選んでみてください。

