キャンプ飯の主役として定着したマルチグリドルですが、いざ購入しようとするとサイズの選択肢が多くて迷ってしまいます。焼く、煮る、揚げるとマルチにこなす道具だからこそ、自分のキャンプスタイルに合わない大きさを選ぶと、調理がしにくかったり持ち運びが負担になったりします。後悔しないために、各サイズの特徴と使い勝手の違いを詳しく比較していきましょう。
マルチグリドルのサイズ比較は29cm・33cm・36cm・40cmで決まる
マルチグリドルのサイズ展開は、主に29cmから40cmまでの4つのカテゴリーに分かれます。たった数センチの差に見えますが、面積に換算すると調理できる量は大きく変わります。また、サイズが大きくなるほど重量や収納時の存在感も増すため、自分の車載スペースや普段作る料理のボリュームを想像しながら選ぶのがポイントです。
29cmはソロ〜デュオ向けで荷物を増やしにくい
29cmサイズは、ソロキャンパーやカップルでのデュオキャンプに最適な大きさです。最大のメリットは、そのコンパクトさと軽さにあります。バックパックのサイドポケットや小型のコンテナにも収まりやすく、移動が多いスタイルでも負担になりません。
調理面では、ステーキ1枚と付け合わせの野菜を焼くのにちょうど良い広さです。直径が小さいため、シングルバーナーや小型のアルコールストーブでも熱が全体に回りやすく、効率的に調理が進みます。一方で、焼きそばを2玉分作ったり、大量の炒め物をしたりするには少し縁が浅く感じることがあるため、一品ずつ丁寧に作るスタイルの方に向いています。
33cmは万能サイズで出番が多い
33cmは、マルチグリドルの中でも最も普及している「王道」のサイズです。ソロでゆったり使いたい時から、3〜4人のファミリーキャンプまで幅広く対応できる汎用性の高さが魅力です。市場に出回っている専用ケースやオプションパーツもこのサイズを基準に作られているものが多く、周辺アクセサリーに困ることはありません。
このサイズがあれば、パエリアやアクアパッツァなど、見栄えのするキャンプ飯も余裕を持って作ることができます。直径が適度にあるため、中央で肉を焼きながら端の方で野菜を保温するといった「使い分け」ができるのも嬉しいポイントです。迷ったらまずは33cmを選んでおけば、どのようなキャンプシーンでも失敗が少ないと言えます。
36cm以上はファミリー向けで取り回しに注意
36cmや40cmといった大型サイズは、4人以上のファミリーやグループキャンプで真価を発揮します。一度に大量の肉を焼いたり、大きなピザをそのまま載せたりできる圧倒的な開放感があります。大皿料理を中央にドンと置いて、みんなで囲んで食べるスタイルにはこのサイズが欠かせません。
ただし、大型ゆえの注意点もあります。まず、家庭用のシンクやキャンプ場の炊事棟では、サイズが大きすぎて洗いにくい場合があります。また、一般的なカセットコンロからはみ出してしまうと、ボンベが熱せられて爆発する危険性(輻射熱)があるため、使用するバーナー選びには細心の注意が必要です。収納場所もしっかり確保できるか、事前に確認しておきましょう。
IH対応や深型の有無で体感サイズが変わる
カタログ上の直径が同じでも、モデルによって「体感的なサイズ」は異なります。特に注目すべきは、中心部の深さです。最近人気の「深型」モデルは、通常のフラットタイプよりも中央が深く窪んでいるため、スープ料理や鍋物を作る際に入れられる水分量が増えます。
また、底面がIH対応になっているモデルは、家庭のキッチンでも日常的に使えるメリットがあります。ただし、IH対応のために底が厚くなっているものは重量が増し、熱の伝わり方もフラットなアルミ製とは異なります。直径の数字だけで判断せず、自分のやりたい料理(焼き物中心か、煮炊きもするか)に合わせて、深さや底面の仕様をチェックすることが大切です。
サイズ別に選ぶマルチグリドルおすすめモデル
現在、多くのメーカーから個性豊かなマルチグリドルが発売されています。サイズと機能のバランスが良い注目モデルを紹介します。
| 商品名 | サイズ | 重量 | 特徴 | 公式・販売URL |
|---|---|---|---|---|
| JHQ 鉄板マルチグリドル 33cm | 33cm | 約1kg | 元祖・正規品。焦げ付きにくさ抜群 | JHQ公式サイト |
| fourseasons 33cm | 33cm | 約980g | IH対応。家庭でも外でも使いやすい | 楽天詳細ページ |
| fourseasons 29cm | 29cm | 約720g | 29cmの軽量版。ソロキャンプに最適 | 楽天詳細ページ |
| FIELDOOR 29cm | 29cm | 約440g | 驚異の軽さ。コスパ重視の方へ | FIELDOOR公式サイト |
| FIELDOOR 33cm | 33cm | 約650g | 軽くて扱いやすい。深さもあり万能 | FIELDOOR公式サイト |
| SWAG GEAR 34cm | 34cm | 約1.1kg | 深型設計。汁物料理に強い | Amazon詳細ページ |
| SWAG GEAR 40cm | 40cm | 約1.4kg | 超大型。グループキャンプの主役に | Amazon詳細ページ |
JHQ 鉄板マルチグリドル 33cm(正規品)
マルチグリドルのブームを作ったJHQの正規品です。イノーブルコーティングという特殊な加工が施されており、油を引かなくても卵が滑るほど焦げ付きにくいのが最大の特徴です。PFOAフリーで安全性が高く、長く愛用したい本物志向の方におすすめの1枚です。
fourseasons マルチグリドル 33cm(IH対応)
韓国発のブランドで、デザイン性の高さと実用性を兼ね備えています。底面がフラットでIHに対応しているため、キャンプに行けない日でも自宅のキッチンでサムギョプサルなどを楽しめます。木製のハンドルカバーが付属していることが多く、届いてすぐに使えるのも魅力です。
fourseasons マルチグリドル 29cm(軽量)
33cmモデルの性能はそのままに、直径をギュッと絞ったソロ向けモデルです。軽さと使い勝手のバランスが非常に良く、ソロキャンプでも本格的な調理を楽しみたい方にぴったりです。29cmというサイズは、多くのキャンプ用収納ボックスに綺麗に収まる絶妙な大きさです。
FIELDOOR ラウンドグリドルパン 29cm(約440g)
コストパフォーマンスの高さで知られるフィールドアの製品です。驚くべきはその軽さで、わずか440gしかありません。とにかく荷物を軽くしたい登山や徒歩キャンプの方でも、これなら持っていこうと思える重量です。
FIELDOOR ラウンドグリドルパン 33cm(約650g)
33cmサイズでありながら、他社の同サイズと比較して圧倒的に軽量に作られています。腕への負担が少ないため、調理中や洗い物をする際も非常に楽です。価格も手頃なので、マルチグリドルを試してみたいという方の最初の一歩に最適です。
SWAG GEAR マルチグリドル 34cm(デザイン重視)
中央の窪みが深く設計されており、より「鍋」に近い使い方ができるモデルです。34cmというわずかなサイズの余裕が、具沢山の料理を作る際に安心感を与えてくれます。見た目も無骨で、キャンプサイトに馴染むデザインが人気です。
SWAG GEAR マルチグリドル 40cm(大人数向け)
圧倒的な大きさを誇る40cmモデルです。家族4人分の焼きそばを一度に作れるキャパシティは圧巻です。中央で調理しつつ、周囲に保温エリアを広く確保できるため、パーティーのような賑やかな食事シーンで大活躍します。
マルチグリドルのサイズを決めるチェックポイント
自分に合ったサイズを見極めるには、単なる「大は小を兼ねる」という考え方だけでは不十分です。実際に使うシーンを具体的に想像して、以下の4つのポイントを確認してみましょう。
人数別の目安は29cm・33cm・36cmで考える
まず基本となるのは、一緒に食事をする人数です。ソロであれば29cmで十分すぎるほどですし、2人で使うなら29cmでも可能ですが、33cmあると一皿で完結する料理が作りやすくなります。
3〜4人のファミリーなら33cmか36cmが候補になります。子供が小さいうちは33cmで足りますが、中高生など食べ盛りがいる場合は36cm以上の広さがあると調理がスムーズです。人数に対して小さすぎると、何度も焼き直す手間が増え、みんなで一緒に温かいものを食べるのが難しくなるため、少し余裕を持ったサイズ選びがおすすめです。
収納は直径だけでなくケースの厚みも見る
マルチグリドルは円形で平らな形状をしているため、収納時のデッドスペースが課題になります。33cm以上のモデルになると、標準的なコンテナに入らないケースも出てきます。購入前に、自分が使っている収納ボックスの内寸を測っておきましょう。
また、本体だけでなく専用の「収納ケース」に入れた時の厚みやサイズも重要です。クッション性の高いケースは本体を保護してくれますが、その分かさばります。車への積載に余裕がない場合は、なるべく薄手のケースを選ぶか、隙間に差し込めるようなパッキングの工夫が必要になります。
バーナー径と五徳の相性で安定感が変わる
マルチグリドルの底面は中央に向かって緩やかに傾斜しているため、使用するバーナーの五徳との相性が非常に重要です。特に36cm以上の大型モデルを小さなシングルバーナーに載せると、バランスを崩しやすく危険です。
また、カセットコンロ(タフまる等)を使用する場合、グリドルがガスボンベのカバー(ドロップダウン部)を覆い隠さないサイズにする必要があります。熱がボンベに伝わると事故の原因になるため、お手持ちのコンロのサイズを確認し、適切な間隔が保てる直径を選んでください。大きなサイズを使いたい場合は、輻射熱に強い分離型のバーナーを検討するのが賢明です。
洗いやすさはサイズが大きいほど差が出る
忘れがちなのが、キャンプ後の「洗い物」です。36cm以上の大型モデルは、家庭用のシステムキッチンのシンクでも斜めにしないと入らないことがあります。キャンプ場の炊事棟でも、隣の人に気を使うほどの大きさになることもあります。
一方で、マルチグリドルはコーティングが強力なため、キッチンペーパーで汚れを拭き取るだけで済む場合も多いです。しかし、カレーやソース系の料理を頻繁に作る予定であれば、自分の家のシンクやキャンプ場での洗いやすさを考慮して、無理のないサイズに留めておくのが長く使い続けるコツです。
マルチグリドルのサイズ比較で失敗しない選び方の要点
マルチグリドル選びで最も大切なのは、自分が「どのようなキャンプ飯を誰と作りたいか」という目的を明確にすることです。サイズごとの特徴を理解していれば、失敗するリスクを最小限に抑えられます。
- ソロ〜デュオ: 軽快さと機動力を重視して29cm。
- ファミリー・万能: どんな場面でも活躍し、周辺アイテムも豊富な33cm。
- 大人数・グループ: 迫力ある料理とキャパシティを優先して36cm以上。
- 調理スタイル: 汁物も作るなら「深型」、家でも使うなら「IH対応」を。
マルチグリドルは、1枚あるだけでキャンプの料理の幅を劇的に広げてくれる魔法の鉄板です。自分のスタイルにぴったりのサイズを選んで、青空の下で最高のキャンプ飯を楽しんでください。

