あえて大きいサイズを身にまとう「メンズ服コーデ」は、今や女性の定番スタイルの一つです。特にメンズのLサイズは、女性が着ることで適度なボリュームが生まれ、華奢な印象を際立たせる効果があります。しかし、単に大きいだけでは「着られている感」が出てしまうのも事実です。身長や体格によって、どのような変化が起きるのか、まずはその具体的なサイズ感の結論から詳しく解説していきます。
メンズLを女性が着るとどうなる?サイズ感の結論
メンズのLサイズを女性が着用した場合、全体として「オーバーサイズ」のシルエットになります。これは、女性用のXLサイズよりも肩幅や身幅が広く設計されているためです。男性らしい直線的なカッティングが、女性の曲線的な体型を覆い隠すことで、独特の抜け感が生まれます。ただし、このサイズ感が「おしゃれなゆるさ」に見えるか、それとも「サイズミス」に見えるかは、自分の体格との相性を知ることから始まります。
身長と体型で「ゆるめ」か「だぼっと」かが変わる
身長によってメンズLの着映え方は大きく異なります。165cm以上の高身長な女性が着る場合、メンズLは「ちょうど良いリラックスフィット」になります。肩が少し落ち、袖丈が手の甲にかかる程度で、大人の余裕を感じさせるバランスです。一方で155cm前後の小柄な女性が着ると、全体的に「だぼだぼ」とした印象が強くなります。この場合、服の中で体が泳ぐようなシルエットになり、非常に可愛らしい雰囲気が強調されます。
体型についても同様です。細身の方が着ると生地の余りがドレープのように見え、モードな印象になります。一方で、ふくよかな方が着ると体型カバーにはなりますが、生地の厚みによっては全体が膨らんで見えることもあります。大切なのは、単に大きいものを着るのではなく、自分の身長に対してどの程度の余白ができるかを把握することです。鏡の前で、自分の体が服の中でどのように動くかを確認すると、理想の「ゆるさ」が見つかります。
肩幅と袖の長さが見た目の印象を決めやすい
メンズLサイズの最も大きな特徴は、肩幅の広さと袖の長さです。女性が着ると、肩の縫い目が本来の肩の位置よりも数センチから十数センチ下に落ちる「ドロップショルダー」の状態になります。これが今っぽいシルエットを作る鍵となります。肩のラインが丸く落ちることで、上半身のボリュームが強調されつつも、首筋やデコルテがすっきりと見える視覚効果が期待できます。
袖丈については、多くの場合、指先まで隠れるほどの長さになります。この長い袖をそのままにすると、少し幼い印象や「借り物」のような印象を与えやすくなります。しかし、この袖の溜まり具合こそがメンズ服ならではの魅力でもあります。手首のリブがしっかりしているアイテムであれば、腕まくりをして手首を見せることで、女性らしい繊細さをアピールできます。袖の扱い一つで、カジュアルにも大人っぽくも印象を操作できるのが、メンズLを着る楽しみです。
丈が長いとワンピ風にもできる
メンズLサイズの着丈は、一般的に70cmから75cm前後あります。これは、標準的な身長の女性にとってはヒップを完全に覆い、太ももの半分くらいまで隠れる長さです。この長さを活かして、Tシャツやスウェットをミニワンピースのような感覚で着こなすことができます。中にショートパンツを仕込めば、アクティブでありながら女性らしさも忘れない、アウトドアシーンにもぴったりのスタイルが完成します。
一方で、普通にトップスとして着る場合には、この「長さ」が重心を下げてしまう原因にもなり得ます。低身長の方が丈の長いメンズLを着る際は、ベルトでブラウジングしたり、ボトムスにタックインしたりして、ウエストの位置を高く見せる工夫が必要です。丈が長いということは、それだけアレンジの幅が広いということです。そのままストンと着てリラックス感を出すのか、工夫してシルエットを整えるのか、その日の気分に合わせて丈感をコントロールしましょう。
細身ボトムスと合わせるとバランスが取りやすい
メンズLのトップスはボリュームが非常に大きいため、ボトムスとのバランスが全体の完成度を左右します。最も失敗が少ないのは、ボトムスをタイトにまとめる「Yラインシルエット」を作ることです。スキニーパンツやレギンス、スリムなシルエットのロングスカートなどを合わせると、上半身のゆったり感が引き立ち、足元がすっきりと細く見えます。このメリハリが、オーバーサイズコーデを成功させる鉄則です。
逆に、ワイドパンツなどのボリュームがあるボトムスを合わせる場合は、少し上級者向けになります。全体が大きく見えすぎないよう、トップスの裾を少しだけインしたり、手首や足首を見せて「三首の細さ」を強調したりすることが大切です。メンズLという大きな面積を上半身に持ってくるからこそ、下半身でいかに「引き締め」を作るかがポイントとなります。上下のボリューム差を意識するだけで、メンズ服は驚くほど女性のスタイルを良く見せてくれます。
メンズLを女性が着るのに向くおすすめアイテム7選
メンズLサイズを女性が取り入れる際、特におすすめのアイテムをご紹介します。アウトドアブランドや定番のカジュアルブランドの製品は、生地が丈夫でシルエットが崩れにくいため、オーバーサイズで着てもだらしなく見えません。
| アイテム名 | カテゴリ | 特徴 | 公式サイトリンク |
|---|---|---|---|
| パタゴニア P-6ロゴ スウェット | スウェット | 丈夫な生地感で型崩れしにくい | パタゴニア公式 |
| ノースフェイス リアビューパーカー | パーカー | フードのロゴがアクセントになる | ゴールドウイン公式 |
| ユニクロU クルーネックT | Tシャツ | 厚手で透けにくく、1枚でサマになる | ユニクロ公式 |
| コロンビア ネルシャツ | シャツジャケット | 羽織りとしても使えて着回し力が高い | コロンビア公式 |
| パタゴニア フーディニ | ウィンドブレーカー | 軽量で、ゆったり着ると風を通しやすい | パタゴニア公式 |
| L.L.Bean プレミアムニット | ニット | ざっくりした編み目がメンズならでは | L.L.Bean公式 |
| チャンピオン ロンT | ロングスリーブT | 袖のリブが強く、まくりやすい | チャンピオン公式 |
ロゴ控えめのスウェット
メンズのスウェットは、レディースに比べて首回りが詰まっており、生地が肉厚なのが魅力です。パタゴニアなどのアウトドアブランドのスウェットは、環境に配慮した素材を使いつつ、ガシガシ洗ってもへたらないタフさがあります。ロゴが控えめなものを選ぶと、メンズLのボリューム感があっても上品にまとまります。デニムと合わせるだけで、大人のカジュアルスタイルが簡単に完成します。
無地のパーカー
パーカーは、メンズLサイズの中でも特に女性に人気のアイテムです。ノースフェイスのリアビューフルジップフーディなどは、フードがしっかり立つため小顔効果が期待できます。無地のものを選ぶと、大きな面積を占めても圧迫感がなく、コーディネートに馴染みやすくなります。少し長めの丈を活かして、タイトなスカートや細身のチノパンと合わせるのがおすすめです。
オーバーサイズのTシャツ
夏場の定番であるTシャツも、メンズLならこなれた雰囲気が漂います。ユニクロUのクルーネックTのように、生地がしっかりしたタイプは体のラインを拾わず、綺麗なボックスシルエットを作ってくれます。袖を2、3回ロールアップして二の腕にボリュームを持たせると、相対的に腕が細く見える効果があります。タックインしてウエストマークをすれば、スタイルアップも思いのままです。
シャツジャケット
シャツとしても羽織りとしても使えるシャツジャケットは、メンズサイズならではの「ゆとり」が重要になります。コロンビアのネルシャツなどは、メンズLを選ぶことで中に厚手のインナーを着込むことができ、軽めのアウターとして重宝します。ボタンをすべて開けて抜き襟気味に羽織れば、バックスタイルに丸みが生まれて、女性らしい柔らかなシルエットを楽しむことができます。
ナイロンのウインドブレーカー
パタゴニアのフーディニ・ジャケットのような軽量なウインドブレーカーは、メンズLを選ぶことで中にパーカーやニットを着込むレイヤリングが可能になります。アウトドアシーンでは、ぴったりサイズよりも少し余裕がある方が動きやすく、空気の層ができるため保温性も高まります。シャカシャカとした素材感が、オーバーサイズでも軽やかな印象を与えてくれます。
ざっくりニット
メンズのニットは、編み目が大きく、独特の重厚感があります。L.L.Beanなどの伝統的なブランドのニットを女性がゆったりと着る姿は、非常に温かみがあり冬の装いに最適です。レディースのニットにはない、ざっくりとした風合いを活かして、ボトムスにはあえてきれいめのスラックスを合わせると、大人のミックスコーディネートに仕上がります。
ロングスリーブTシャツ
チャンピオンなどのロングスリーブTシャツは、袖のリブがしっかりしているため、メンズLサイズでも手首でピタッと止まってくれます。これにより、長い袖がだらだらと垂れ下がることなく、腕の部分にボリュームが溜まって可愛らしいフォルムになります。一枚で着るのはもちろん、ベストの下に重ねて袖のボリュームを見せるなど、レイヤードスタイルでも活躍します。
失敗しない選び方と着こなしのコツ
メンズLサイズをただ着るだけでは、時に「だらしない」と見られてしまうリスクがあります。そうならないためには、選び方と着こなしにいくつかのルールを設けることが大切です。メンズ服の持つ直線的な強さを活かしつつ、女性らしい抜け感を作るための具体的なテクニックを解説します。少しの意識で、メンズ服はあなたのワードローブをより魅力的に変えてくれます。
首回りは詰まりすぎない形が合わせやすい
メンズ服はもともと男性の太い首に合わせて作られているため、女性が着ると首回りが窮屈に見えたり、顔が大きく見えてしまったりすることがあります。そのため、クルーネックを選ぶ際は、首のリブが細めのものや、少し余裕があるものを選ぶのが失敗しないコツです。首元に少しの隙間があることで、鎖骨がチラリと見え、オーバーサイズでも重たい印象を払拭できます。
もし首が詰まっているタイプを着る場合は、長めのネックレスをプラスしてVラインを作ったり、髪をアップにして首筋を露出させたりするとスッキリまとまります。また、シャツであれば一番上のボタンを外して着ることで、抜け感を作ることができます。メンズLの「大きさ」を活かすためにも、顔まわりのスッキリ感は常に意識しておきたいポイントです。
袖はまくるかリブ付きで整える
メンズLの袖は、女性にとっては確実に長すぎます。これを放置すると手が完全に隠れてしまい、作業がしにくいだけでなく、見た目にも締まりがなくなります。そこで活用したいのが「腕まくり」のテクニックです。肘のあたりまで無造作にたくし上げ、前腕を見せることで、全体のシルエットに「細い部分」が生まれ、バランスが劇的に改善されます。
リブが付いているスウェットやTシャツであれば、リブを少し引き上げるだけで簡単に形をキープできます。リブがないシャツなどの場合は、袖口をきっちり折るのではなく、少しルーズに巻くのがおしゃれに見えるコツです。手首に時計やバングルを合わせれば、メンズ服の無骨さとアクセサリーの輝きが対比され、大人の女性らしい洗練された雰囲気が漂います。
丈が長いときは前だけインで抜けを作る
トップスの丈が長く、ボトムスとのバランスが取りにくいと感じたときは、裾の「前だけイン」が非常に有効です。前面の裾をボトムスのウエストに軽く差し込むことで、脚の付け根が見えるようになり、脚長効果が得られます。一方で後ろの裾は出したままにしておけば、気になるヒップラインをカバーできるという、女性に嬉しいメリットもあります。
この着こなしは、メンズLのような生地量が多いアイテムで特によく映えます。サイドから見たときに、裾が斜めに流れるようなラインができるため、横顔のシルエットも美しくなります。スウェットのような厚手の生地でも、少しだけインするだけで重心がグッと上がり、オーバーサイズ特有の野暮ったさが解消されます。ウエスト周りを少し整えるだけで、全身の完成度は格段に高まります。
バッグと靴は細めにして全体を軽く見せる
コーディネートの仕上げとなるバッグや靴の選び方も重要です。トップスがメンズLで大きなボリュームを持っているため、小物はあえて「華奢」または「コンパクト」なものを選ぶとバランスが整います。例えば、大きなリュックを背負うよりも、小さめのショルダーバッグや巾着バッグを斜めがけにする方が、大きな面積のトップスに「区切り」ができて、スッキリ見えます。
足元についても、あまりにボリューミーなスニーカーを合わせると、全身が大きく見えすぎてしまうことがあります。シュッとした細身のスニーカーや、ポインテッドトゥのパンプス、あるいはスリムなサイドゴアブーツなどを合わせると、足首が細く見えて軽やかさが出ます。全体のボリュームを上から下へと絞っていくようなイメージで小物を配置すると、メンズLを主役にした大人のゆるコーデが完成します。
メンズLは合わせ方次第で大人っぽいゆるコーデになる
メンズLサイズを女性が着ることは、もはや単なる「大きな服を着る」ことではなく、自分らしいスタイルを作るための表現方法の一つです。メンズ服ならではのタフな素材感やゆったりとしたシルエットは、大人の女性が持つしなやかさをより引き立ててくれます。サイズ感の正解を導き出し、小物やボトムスでバランスを整えれば、それは「サイズ違い」ではなく「計算されたお洒落」へと昇華されます。
アウトドアブランドなどの質の高いメンズアイテムは、長く愛用できるものばかりです。今回ご紹介したポイントを参考に、自分にぴったりのメンズLアイテムを探してみてください。服の中にゆとりがあることで生まれる心の余裕が、あなたの日常をより豊かに、そしてリラックスしたものに変えてくれるはずです。自由な発想で、メンズ服を取り入れた新しい自分を楽しんでいきましょう。

