コンパクトLEDランタンの代名詞となったゴールゼロ。その携行性の高さから、テント内やバックパックなど、あらゆる場所に吊るして使うのが定番のスタイルです。しかし、標準装備のハンガーは意外と開口部が狭く、場所によってはうまく掛けられなかったり、風で落ちてしまったりすることもあります。そこで重要になるのが「カラビナ」選びです。たかがカラビナと侮るなかれ、適切なものを選ぶだけで使い勝手は驚くほど向上します。
ゴールゼロに合うカラビナは軽さと固定力で決まる
ゴールゼロを快適に使うためには、本体の軽さを活かしつつ、狙った場所にピタッと固定できるカラビナ選びが肝心です。なんとなく余っているカラビナを使うのも良いですが、用途に合わせた形状や機能を意識することで、キャンプ中の小さなストレスを解消できます。
まずは「掛け方」と「落下対策」を決める
ゴールゼロをどのように吊るしたいか、まずはメインの用途をイメージしてみましょう。テントの天井にある細いループに引っ掛けるだけなのか、それとも屋外のランタンスタンドや樹木の枝に吊るすのかによって、必要なカラビナのサイズや開口幅が変わります。特に屋外で使用する場合、突風でランタンが揺れて外れてしまうリスクがあるため、ゲートがしっかりと閉まるタイプや、ロック機能があるものを選ぶのが落下対策の基本です。
また、ゴールゼロ本体のハンガー部分は金属製で細いため、あまりに巨大なカラビナを付けるとバランスが悪くなり、見た目もスマートではありません。本体のコンパクトさを損なわない「適切なサイズ感」を見極めることが、使いやすさとデザイン性を両立させるポイントです。吊るす場所の太さと、本体とのバランスを考慮して、最適な1個を選び出しましょう。
軽量派は小型カラビナ+リングが相性良い
登山やソロキャンプなど、荷物を1gでも軽くしたい「軽量派」の方には、アルミやチタン製の小型カラビナと、二重リング(キーリング)を組み合わせる方法がおすすめです。ゴールゼロのハンガーに直接カラビナを通すのではなく、小さな二重リングを介することで、カラビナの可動域が広がり、どのような向きのループにもスムーズに掛けられるようになります。
小型カラビナは、アクセサリー用の安価なものでもゴールゼロの重さ(約68g)なら十分支えられます。ただし、ゲートのバネが弱いと何かの拍子に外れてしまうことがあるため、小さいながらも節度のあるクリック感があるものを選んでください。この組み合わせは、ランタンを使用しない時にバックパックのショルダーストラップにぶら下げておく際も邪魔にならず、非常に機動力に優れています。
安定重視はフック形状とロック付きが安心
ファミリーキャンプや、風の強い海辺のキャンプ場など、安定感を最優先したい場面では、ゲートにロック機構が備わったカラビナが心強い味方になります。ネジ式のロックや、スライド式のロックが付いたモデルであれば、激しい揺れや接触があってもランタンが外れ落ちる心配がありません。大切なギアを破損や紛失から守るためには、このひと手間が大きな安心感に繋がります。
また、カラビナ自体の形状が「S字型」になっているものも便利です。一方はゴールゼロに固定し、もう一方は吊るす側に掛けるという役割分担ができるため、付け外しの際にランタンがカラビナから脱落するミスを防げます。特に暗い中での作業や、手袋をした状態での操作を想定するなら、開口部が広く、かつ確実にロックできるタイプを選択するのが正解です。
金属同士の擦れ音と傷は事前に防げる
ゴールゼロのハンガーと金属製のカラビナを直接繋ぐと、移動中や風に揺られた際に「カチカチ」という接触音が発生することがあります。静かな夜のテント内では、この小さな音が意外と気になるものです。また、長期間使用していると金属同士が擦れて、ハンガー部分の塗装が剥げてしまうこともあります。
これを防ぐためには、接合部に薄いシリコンチューブを通したり、熱収縮チューブを被せたりする工夫が有効です。あるいは、先述した二重リングをあらかじめ付けておくことで、接触ポイントが分散され、不快な音や大きな傷を抑えることができます。道具を大切に、かつ快適に使いたい方は、カラビナを選ぶ段階でこういった「金属同士の干渉」にも目を向けてみてください。
ゴールゼロ用に揃えたいカラビナ・ホルダーおすすめ
ゴールゼロの利便性を引き出すために、多くのキャンパーが愛用している定番のカラビナや周辺ホルダーをピックアップしました。
Nite Ize(ナイトアイズ)S-Biner系
S字型の独特な形状で、2箇所のゲートを持つナイトアイズの看板商品です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 素材 | ステンレススチール / プラスチック |
| サイズ展開 | #0から#10まで豊富(ゴールゼロには#1や#2が最適) |
| 特徴 | 上下で別々に引っ掛けられるため脱落しにくい |
| 公式サイト | Nite Ize S-Biner |
上下のゲートが独立しているため、片方をゴールゼロに付けっぱなしにでき、設営・撤収が非常にスムーズです。中央のレバーを回すだけで両方のゲートをロックできる「マイクロロック」モデルもあり、紛失防止を徹底したい方に強く支持されています。
Nite Ize(ナイトアイズ)GearLine・GearTie系
カラビナ単体ではなく、吊るす仕組みそのものを工夫したい時に役立つアイテムです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アイテム名 | ギアライントラベル / ギアータイ |
| 特徴 | カラビナが複数付いたラインや、自由に変形するワイヤー |
| 用途 | テントのポールやタープ下に複数のゴールゼロを並べるのに最適 |
| 公式サイト | Nite Ize GearLine |
ギアラインは等間隔にS字カラビナが配置されており、ゴールゼロを並べて吊るすことでサイト全体を均一に照らせます。ギアータイは中に針金が入ったラバー素材で、カラビナが掛けられない太い枝やポールに巻き付けて、その先にランタンを吊るすといった使い方が可能です。
TITAN MANIAなどのチタンカラビナ小型
軽さと強さ、そして独特の質感を求めるならチタン製の小型カラビナが最適です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 素材 | チタン合金 |
| メリット | 非常に軽量で錆びない。金属アレルギーも起こりにくい。 |
| デザイン | 無骨でマットな質感がゴールゼロの雰囲気とマッチ |
| 公式サイト | TITAN MANIA 公式(Amazon) |
チタン製はアルミよりも頑丈で、長く使い込んでもゲートのバネがへたりにくいのが特徴です。シンプルながらも洗練されたデザインが多く、こだわりのキャンプギアで揃えたい大人のソロキャンパーに選ばれています。
Dリング(キーリング)+ミニカラビナの組み合わせ
最も汎用性が高く、コストパフォーマンスにも優れたカスタマイズ方法です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 構成 | ステンレス製二重リング + アルミミニカラビナ |
| 特徴 | 360度どの方向にもランタンを向けやすくなる |
| コツ | リングを介すことで、シェード装着時もカラビナが干渉しない |
特別な専用品を買わずとも、ホームセンターや雑貨店で揃えられる組み合わせです。二重リングを入れることで「遊び」が生まれ、吊るした時のバランスが安定します。複数のゴールゼロを所有している場合に、安価に揃えられるのも大きなメリットです。
3Dプリント系のGoal Zero用フック・ホルダー
ガレージブランドなどで展開されている、ゴールゼロ専用に設計された特殊なホルダーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特徴 | 本体の底面に磁石で装着したり、直接フックに変えたりできる |
| メリット | 純正のハンガーを使わずに、より自由な吊り下げが可能 |
| 注意点 | 非公式のパーツのため、自己責任での装着が必要 |
最近では純正のハンガーを取り外し、直接カラビナ一体型のキャップに付け替えるカスタムパーツも人気です。これにより、よりコンパクトに、かつ確実に固定できるようになります。見た目にこだわりたいカスタム派の間で定番となっています。
マグネットフック+カラビナでサイトに吊るす
カラビナを引っ掛ける場所がない状況で、驚くほど役に立つ組み合わせです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| アイテム | 超強力マグネットフック + カラビナ |
| 用途 | テントの生地を内と外から挟んで、どこでも吊り下げポイントに |
| 注意 | 生地を傷めないよう、磁石の吸着力と保護に注意 |
テントの天井や壁など、ループがない場所でもゴールゼロを吊るせるようになります。ネオジム磁石付きのカラビナホルダーを使えば、車のハッチバックや鉄製のテーブル脚にもピタッと固定でき、ライティングの自由度が劇的に向上します。
ゴールゼロの吊り下げを快適にする付け方と注意点
カラビナを手に入れたら、次は「どこにどう付けるか」が重要です。ライティングの効率を上げ、トラブルを防ぐための実践的な付け方を解説します。
シェードやランタンアクセと干渉しない位置
ゴールゼロには、光を拡散させたり下方向に集めたりするための「シェード」を装着することが多いです。カラビナのサイズが大きすぎると、このシェードに当たってしまい、ランタンが傾いたりシェードが外れたりすることがあります。シェードを併用する場合は、カラビナを付ける位置を二重リングなどで一段下げ、干渉を避ける工夫をしましょう。
また、最近人気の高い「アクリル装飾パーツ」などを付けている場合も、カラビナのゲートがパーツを傷つけないよう注意が必要です。アクセサリー同士が干渉すると、本来の機能が損なわれるだけでなく、破損の原因にもなります。自分の使っているカスタムパーツをすべて装着した状態で、スムーズにカラビナが動くか事前に確認しておきましょう。
テント内は天井ループと結束で揺れを抑える
テントの天井中央にあるループにゴールゼロを吊るすと、人が動いた時の振動や風でランタンが左右に揺れ続けることがあります。この揺れは意外と気になり、リラックスタイムを妨げることも。そんな時は、カラビナとループを面ファスナー(マジックテープ)のバンドなどで軽く結束して、遊びを少なくするのがコツです。
完全に固定してしまうと着脱が面倒になるため、カラビナのゲート部分に少し余裕を持たせつつ、横揺れだけを抑える程度に留めるのがスマートな付け方です。天井が低いソロテントなどの場合は、できるだけ短いカラビナを選ぶことで、居住スペースを広く保つことができます。
ベルト・ザックはワンタッチ着脱が便利
移動中にゴールゼロをバックパックやパンツのベルトループに吊るす場合は、歩行時の振動で外れないことが大前提です。しかし、いざ使いたい時にすぐに取り出せないのも不便なもの。そこで、片手で操作できるゲート式のカラビナや、マグネット式のジョイントホルダーが重宝します。
バックパックのショルダーストラップ付近に吊るしておけば、夜間の歩行時に足元を照らすサブライトとしても活用できます。この際、カラビナがブラブラと暴れないよう、ウェビング(ベルト)の隙間に固定できるタイプのカラビナを選ぶと、歩行の邪魔にならず快適です。
紛失を防ぐなら「二重留め」が効く
「いつの間にかカラビナから外れてゴールゼロがなくなっていた」という悲劇を避けるために、紛失防止の知恵を絞りましょう。特に藪の中を歩く際や、激しい動きを伴うアクティビティでは、カラビナのゲートが何かに接触して開いてしまうことがあります。
対策としては、ゲートにロックが付いたモデルを選ぶのが一番ですが、それ以外にも「二重リングをゴールゼロに通し、そのリングにカラビナを通す」という二段階の構成にするだけで、本体が直接ゲートから滑り落ちる確率を大幅に下げられます。また、予備のゴールゼロをバックパックの外側に吊るす場合は、細いパラコードで補助的な命綱(セーフティランヤード)を作っておくと万全です。
ゴールゼロのカラビナ選びは用途と固定方法で最適化できる
ゴールゼロのカラビナ選びは、単に「吊るす」という目的を超えて、キャンプサイトの快適さやライティングの質を左右する重要なプロセスです。軽量性を重視するのか、ロック機能による安全性を取るのか、あるいは専用パーツによるカスタムを楽しむのか。自分のキャンプスタイルを振り返ることで、自ずと最適な答えが見えてきます。
まずはナイトアイズのS字カラビナのような定番品から試してみて、そこから自分なりのこだわりを加えていくのがおすすめです。適切なカラビナが見つかれば、ゴールゼロの機動力はさらに高まり、暗闇を照らす作業がより楽しく、安心なものになるはずです。次のキャンプでは、ぜひこだわりのカラビナでゴールゼロを吊るし、理想のキャンプライティングを完成させてみてください。

