MENU

キャンプで使える棚を自作して収納力と使い勝手を即アップ

キャンプで使う棚を自作すると、荷物の出し入れが楽になり、サイトがすっきりします。限られたスペースに合わせたサイズで作れば、車載や設置の手間が減り、使うたびに便利さを実感できます。材料や工具を工夫すれば費用も抑えられ、見た目にもこだわれます。ここでは自作棚のメリットや材料選び、設計、組み立て、仕上げ、アレンジまで順を追って分かりやすく説明します。

目次

キャンプの棚を自作して収納と使い勝手をすぐに改善する

自作で得られるメリットを簡単にまとめる

自作棚の大きな利点は、必要なサイズや機能を自由に決められる点です。市販品では合わない隙間や形状も、ぴったり合わせて作れます。重ね置きや引き出し、調理台として使える設計も加えられます。

また、素材や仕上げを選べるので耐久性や軽さを優先したり、見た目をキャンプサイトに合わせて統一したりできます。修理や改良も自分でできるので長く使うほどコストパフォーマンスが高くなります。

さらに、車載時の積み方を考えた設計にすれば積み下ろしが楽になります。工具や技術に不安があっても、簡単な構造から始めれば挑戦しやすく、満足感も得られます。

購入品と自作のコスト比較

市販のキャンプ棚は完成品で手間がかからない反面、サイズや機能が限定され、価格が高めになることがあります。特に丈夫で軽い素材を使った製品は高価です。一方で自作は材料費と工具費だけで済み、必要な機能に絞れば安く仕上げられます。

初回は工具購入で費用が増えますが、複数回作る、あるいは長く使う予定があればトータルでお得になります。材料の選び方次第で数千円〜数万円と幅が広いので、用途と予算を明確にすることが重要です。

コスト比較のポイントは、耐久性と重量、見た目の満足度をどう評価するかです。短期間の利用なら安価な板材で十分ですが、頻繁に使うなら防水処理や高品質な金具への投資が無駄になりません。

はじめは簡単な棚で試作してみて、必要な改良点を次作で反映させる方法が失敗リスクを減らします。

作るのにかかる時間と難易度の目安

シンプルな一段棚ならカットから組み立て、塗装を含めて数時間〜半日程度で完成します。引き出しや折りたたみ機構を加えると、設計と加工で1〜2日かかることがあります。工具に慣れていない場合は余裕を見てください。

難易度は設計の複雑さで決まります。直角を合わせた単純な箱型は初心者向けで、切断とネジ止めが中心です。可動部や補強を加える場合は寸法精度や金具取り付けの技術が必要になります。

安全面では切断時のケガ防止、重い荷物を載せる棚では耐荷重計算と補強が重要です。時間配分は切断→組み立て→仕上げ(防水・塗装)で考えると作業がスムーズに進みます。

どんな人に自作がおすすめか

車載スペースに制約がある人や、決まった使い方に合わせた収納がほしい人に向いています。市販品で満足できないサイズや機能がある場合、自作で希望を反映できます。

また、工具をそろえて作業を楽しみたい人や、キャンプギアを自分で手入れしながら長く使いたい人にも向きます。コストを抑えつつ丈夫な棚が欲しい人にも適しています。

逆に、すぐに必要で手間をかけたくない人や、工具や作業スペースが全くない人は市販品を検討したほうが楽に済みます。

完成後の手入れと長持ちさせる方法

使用後は泥や汚れを乾いた布で落とし、湿気が溜まらないように乾燥させてください。木材は定期的に防水塗装の状態を点検し、剥がれや欠けがあれば補修します。

金属部品は錆びやすいので、濡れたら乾かしてからシリコンオイルなどで保護してください。可動部には潤滑剤を塗ると動きが滑らかになります。

保管は直射日光や雨が当たらない屋内が望ましいですが、難しい場合は防水カバーをかけると劣化を遅らせられます。小さな破損は早めに修理することで大きな故障を防げます。

材料と工具を最低限で揃えて費用を抑える

木材の種類と強度の見分け方

木材は主に集成材、合板、無垢材などに分かれます。軽さを重視するなら合板の薄めの板が扱いやすく、強度を出したい部分は厚めの集成材を使うとバランスが取れます。

強度の見分け方は板厚と断面の均一さを確認することです。反りや割れがない、節の少ないものを選ぶと組み立て後の歪みが少なくなります。集成材は接着されている層で反りにくく、屋外での使用に向いています。

実際に触って重さや手触りを確かめると良いでしょう。表面の仕上げが丁寧なものは塗装のノリも良く、見栄えも整います。用途別に厚みを変えて強度と軽さのバランスをとってください。

必要なネジと金具の種類

棚作りでよく使うネジは木ネジとラグネジ、そしてコーススレッドです。連結部には角金やコーナーブラケットを使うと強度が上がります。可動部には蝶番、引き出しにはスライドレールを選んでください。

ネジの長さは板厚より少し短めにすると割れを防げます。ステンレス製を選ぶと錆びにくく屋外での耐久性が上がります。ボルトとナットで固定する方法は分解や再調整がしやすく、現地での組み立てにも向いています。

工具が限られる場合は、ビスだけで組める構造にすると手間が減ります。必要な金具は事前にリストアップしておくと買い忘れを防げます。

塗料と防水材の選び方

屋外で使う棚は防水性が重要です。外部用ウレタン塗装や油性の防水塗料を選ぶと耐久性が高くなります。塗装前に防腐・防カビ剤を染み込ませる下処理も効果的です。

水性塗料はにおいが少なく扱いやすいですが、屋外耐候性は油性に劣る場合があります。重ね塗りで膜厚を確保すると耐久性が上がるので、塗装回数を計画してください。

接合部にはシリコーンシーラントを塗って雨水の侵入を防ぐと長持ちします。仕上げの光沢は好みに合わせて選び、摩耗しやすい天板は追加の保護を検討してください。

持ち運びを考えた軽量素材の紹介

持ち運び重視なら薄めの合板やハニカム構造のパネルが有効です。アルミフレームを組み合わせると強度を保ちながら軽量化できます。樹脂系の板材は濡れても劣化しにくく、メンテナンスが楽です。

折りたたみ式にする場合は接合部を金具で強化し、持ち手を付けると運搬が楽になります。車載時には重心や積み方を工夫して壊れにくくすると現地での扱いが楽になります。

予算別おすすめ買い物リスト

低予算:薄め合板、コーススレッド、簡易蝶番、サンドペーパー、安価な水性塗料。

中予算:集成材の主要部材、角金、ステンレスネジ、防水塗料、簡易スライドレール。

高予算:アルミフレーム、ハニカムパネル、ステンレス蝶番・スライド、外部用ウレタン塗装材。

用途や使う頻度に合わせて優先順位を決め、必要な部材から順に投資してください。

寸法と強度を押さえた設計の作り方

キャンプサイトでの設置スペースの測り方

設置スペースは車からの動線や他のギアとの配置を考えて決めます。まず平らな場所を想定し、幅・奥行き・高さをメジャーで測ってメモしてください。隣接するテントやテーブルとの間に50〜60cmの通路を確保すると動きやすくなります。

車載スペースに収める場合は積載スペースの寸法も測り、積み下ろしの際に引き出しや扉が開く余裕があるかどうか確認します。傾斜や地面の状態もチェックし、脚部を短くするかアジャスターを付けるかを検討します。

設置場所を写真で残しておくと、後で寸法を確認しやすく、設計図に反映しやすくなります。

棚の高さと奥行きの基本目安

棚の高さは調理時に使うカウンターとして使うなら腰の高さ(約85〜95cm)を目安にします。食器やクーラーボックス置きなら低め(50〜70cm)が安定します。奥行きは使い勝手と搬入の両方を考え、30〜45cmが一般的です。

深すぎると奥の物が取り出しにくくなるため、収納するもののサイズを測って必要な奥行きを決めてください。引き出しや扉付きの場合は開閉スペースも考慮します。

可動式や折りたたみ式を組み合わせると、多様な用途に対応できます。用途ごとに高さを分けると使い勝手が良くなります。

耐荷重の概算と補強の方法

耐荷重は板材の種類・厚み、支点の数で決まります。一般的に合板12mm程度で中程度の荷重、18mmでさらに安心感が出ます。長いスパンで荷重を支える場合は中央に脚を追加するか、横方向に桟を入れて補強してください。

補強方法は角金でコーナーを固める、背板を入れてねじれを防ぐ、横桟を複数入れるなどがあります。重いアイテムを載せる棚は荷重集中部分に補強材を当てると良いでしょう。

実際に載せる想定重量に余裕を持たせ、安全係数を2程度見込むと安心です。

簡単な設計図の書き方とチェックポイント

設計図は正面図と側面図を用意し、主要寸法(幅・奥行き・高さ)と板の厚みを明記します。接合方法やネジ位置、金具の種類もメモしておくと作業がスムーズです。

チェックポイントは水平・垂直の確認、板の長さが数ミリ単位で合うか、ネジや金具が干渉しないかです。材料の切り出し順や必要枚数もリスト化して無駄を減らしてください。

設計図に基づいて部材を切る前に、仮組みで寸法を確認すると誤差を減らせます。

可変式と固定式それぞれの長所

固定式は構造が単純で強度が出しやすく、長期使用に向いています。可変式は折りたたみや分割で車載や保管が楽になり、用途に応じて高さや幅を変えられるメリットがあります。

可変式は金具や可動部が増えるためメンテナンスが必要ですが、使い勝手の柔軟性が高まります。使用頻度や収納場所を考えてどちらを優先するか決めてください。

組み立てと仕上げの手順をわかりやすく紹介

切断と面取りの順番とコツ

まずは設計図に基づいて必要な板をすべてマーキングします。長い板は安定して保持してから切断し、刃のぶれを防いでください。切断後は鋭い角をサンドペーパーで軽く面取りすると手触りが良くなり、塗装の仕上がりも均一になります。

切断順は長物→中くらいの板→小物の順にすると、道具の準備が少なく済みます。面取りは接合部や手が触れる縁を中心に行うと安全性も高まります。

切断時は安全ゴーグルや手袋を着用し、作業場所を確保してから行ってください。

下穴とネジ固定の基本テクニック

木ネジは下穴をあけてから入れると割れを防げます。下穴の直径はネジの軸径に合わせ、頭部が収まる座ぐりも必要に応じて行ってください。ネジは垂直に入れることが重要です。

長いネジを使う場合はボルトナット方式を検討すると強度と分解性が得られます。ネジを締めすぎると木がつぶれるのでトルクを一定に保ちます。

仮止めとしてクランプを使うと位置ズレが減り、精度の高い組み立てができます。

屋外使用に耐える塗装と防水処理

塗装前に表面のホコリを取り、下地塗料を塗ると仕上がりが長持ちします。外部用の防水塗料やウレタン塗装を複数回に分けて塗ることで耐候性が高まります。特に接合部や板の断面は塗り残しがないよう注意してください。

塗装後は十分に乾燥させてから組み立てると塗膜が割れにくくなります。仕上げに防水シーラントをコーキングすると雨水の侵入をさらに防げます。

現地での組み立てを楽にする工夫

現地組み立てを前提にするなら、分割構造やボルト・ナットでの組み立てにしておくと便利です。パーツごとにラベルを付けて順番が分かるようにすると作業時間が短縮できます。

工具は最低限のセットにまとめ、持ち運びしやすいケースに入れておくと探す手間が減ります。組み立て手順をメモしておけば夜間や風の強い日でもスムーズに進められます。

仕上げのチェックリスト

最終確認は以下をチェックしてください。

  • ネジの緩みや突出がないか
  • 塗装ムラや塗り残しがないか
  • 棚板のたわみやがたつきがないか
  • 可動部が滑らかに動くか

問題があればその場で補修し、使用前に負荷をかけて安全性を確かめてください。

見た目と使い勝手を高める簡単アレンジ集

持ち手やフックで取り出しやすくする

持ち手をつけると運搬が楽になり、引き出しや扉を開けやすくなります。素材はレザーやロープ系、金属製など好みに合わせて選べます。フックを側面や天板に取り付けると小物やカップを掛けられて便利です。

持ち手は握りやすさを優先し、取り付け位置は重心に近い場所にするとバランスが良くなります。耐荷重を考えて金具を選んでください。

  • 持ち手の種類例
  • レザー:見た目が温かく肌触りが良い
  • ナイロンロープ:丈夫で軽量
  • 金属製:耐久性が高い

有孔ボードやフックで収納力を上げる

有孔ボードを側面や背面に取り付けると、フックや小物入れを自由に配置できます。調理器具やランタンの収納に向いており、見やすく取り出しやすい配置が作れます。

有孔ボードは軽量なものを選び、取り付け箇所を補強しておくと振動で外れにくくなります。フック類は用途別に分けて使うと整理しやすくなります。

折りたたみ機能を加えるアイデア

天板や脚に折りたたみヒンジを使うと収納時の厚みが減り、車載が楽になります。折りたたみ部はロック機構を入れて、使用時に安定するようにすることが重要です。

折りたたみは設計段階で重心と強度を考慮すると安心して使えます。簡単に扱えるストッパーやピンを用意すると展開と収納がスムーズになります。

汚れに強い仕上げと掃除のコツ

汚れがつきやすい天板や取り扱い部分には耐水性の高い塗装を施しておくと清掃が楽になります。汚れは乾いてからブラシや拭き取りで落とすと表面を傷めにくいです。

シミや油汚れには中性洗剤を薄めて拭き取り、強い薬剤は避けてください。布製の持ち手やストラップは取り外して洗えるタイプにすると清潔を保ちやすくなります。

おしゃれに見せる塗り方と飾り方

塗り分けやステンシルでロゴや番号を入れると統一感が出ます。木目を活かすワトコオイル仕上げは自然な雰囲気でキャンプサイトに馴染みます。アクセントに真鍮や革のパーツを使うと高級感が出ます。

飾りは強風時に飛ばされないように固定できるものを選び、実用性と見た目のバランスを考慮してください。

自作した棚でキャンプがもっと快適になる

自作棚は使う人の生活や車載環境に合わせてつくることで、準備や片付けが短くなり、キャンプの時間をゆっくり楽しめるようになります。手入れをしながら使い続ければ愛着も湧き、道具としてだけでなくサイトの雰囲気を作る要素にもなります。まずは簡単な一台から作り、使いながら改良していくと長く満足して使える棚になります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

休日は川や湖でのんびりカヌーを楽しむのが大好きなアウトドア女子です。自然の中で過ごす時間が心地よく、その魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと思い、記事を書き始めました。
これから「カヌーやキャンプをやってみたい!」と思った方が、一歩踏み出すきっかけになるような記事をお届けしていきます。

目次