ベルテントに合う薪ストーブの選び方4基準と人気6選で冬キャンプを快適に

冬キャンプの醍醐味といえば、温かい幕内でゆったりと過ごす時間ですよね。特に、おしゃれで開放感のあるベルテントと薪ストーブの組み合わせは、多くのキャンパーが憧れる究極のスタイルです。しかし、いざ導入しようとすると「どのストーブが自分のテントに合うのか」「安全に使うための基準は?」と悩んでしまうもの。今回は、ベルテントに最適な薪ストーブの選び方から、今オンラインで購入できる厳選モデル、そして安全な活用術まで、カリスマブロガーの視点で徹底解説します。

目次

ベルテントに合う薪ストーブを選ぶ基準とポイント

対応する煙突穴の径

ベルテントに薪ストーブを導入する際、最も先に確認すべきなのが「煙突穴(フラッシングキット)の径」と「ストーブ本体の煙突径」の適合性です。ベルテントの多くにはあらかじめ煙突出し用のポートが備わっていますが、そのサイズはメーカーによって異なります。一般的には直径60mm、80mm、あるいは100mm前後のものが主流ですが、ストーブ側の煙突がこれよりも太いと物理的に通りません。逆に細すぎる場合は、隙間を埋めるための処理が必要になり、排気効率や断熱性の面でリスクが生じます。

理想的なのは、テント側の穴に対して煙突ガードを装着した状態で、適度なゆとりを持って収まるサイズを選ぶことです。煙突ガードは熱を遮断するために必須のパーツですが、これ自体の径も考慮しなければなりません。また、煙突の径が太いほど排気する力が強く、燃焼が安定しやすいという特性もあります。自分のベルテントの仕様書を確認し、どの径の煙突が標準的なのか、あるいは加工が必要なのかを事前に把握することが、失敗しない第一歩となります。

さらに、煙突の「高さ」も重要です。ベルテントは高さがあるため、煙突が短いと火の粉がテントの屋根に落ちて穴を空けてしまう恐れがあります。ストーブを選ぶ際は、別売りの延長煙突が容易に入手できるか、あるいはセット内容でテントの頂点を超える高さまで延長できるかも併せてチェックしましょう。排気効率(ドラフト効果)を最大化するためにも、適切な径と高さの組み合わせを重視してください。

本体の素材と耐久性

薪ストーブの素材は、主に「ステンレス」「鉄(鋳物・鋼板)」「チタン」の3種類に大別されます。ベルテントでの利用において最も人気が高いのは、錆びに強くメンテナンスが容易なステンレス製です。冬のキャンプ場は結露しやすく、また雪や雨にさらされることも多いため、使用後に放置しても錆びにくいステンレスは、初心者からベテランまで幅広く支持されています。特に「304ステンレス」などの高品質な素材を使用しているモデルは、熱による歪みも少なく、長期間愛用できる耐久性を備えています。

一方、鉄製(鋼板製)は熱保持力に優れ、一度温まると冷めにくいというメリットがありますが、重量があり錆びやすいため、こまめな耐熱塗装などの手入れが欠かせません。チタン製は驚異的な軽さを誇り、バックパッキングでも持ち運べるほどですが、素材自体が薄いため熱で歪みやすく、大型のベルテントを温め続けるには火力の管理にコツが必要です。自身のキャンプスタイルが「車移動で重さを気にしない」のか、「設営のしやすさと管理の楽さを優先する」のかによって選ぶべき素材は変わります。

ベルテントは内部空間が広いため、ストーブには一定の「熱量」と「耐久性」が求められます。薄すぎる素材だと、長時間の高火力運転に耐えきれず、接合部から煙が漏れる原因にもなりかねません。長く安全に使い続けるためには、ある程度の厚みがあるステンレス素材、あるいは堅牢な設計がなされたブランド品を選ぶことが、結果としてコストパフォーマンスを高めることにつながるのです。

燃焼効率と排気性能

ベルテントの中で快適に過ごすためには、薪ストーブの「燃焼効率」が非常に重要な役割を果たします。燃焼効率が良いストーブとは、薪を完全燃焼させ、煙や灰を少なく抑えられるもののことです。これを見極めるポイントは、空気を取り込む「吸気口」の調整しやすさと、炎を二次燃焼させる構造の有無です。吸気コントロールが細かくできるモデルなら、火力を自由に操ることができ、就寝前に薪を長持ちさせるといった使い方も可能になります。

排気性能、いわゆる「ドラフト効果」についても理解しておく必要があります。ドラフトとは、温まった空気が上昇する力を利用して煙突から排気し、同時に新しい酸素を燃焼室に引き込む仕組みのことです。煙突がまっすぐ上に伸びるベルテントの設営スタイルは、もともとドラフトが発生しやすい環境ですが、ストーブ自体の気密性が低いと、せっかくの引き込む力が逃げてしまいます。ドアの密閉性が高く、スムーズに煙が抜けていく設計のモデルを選ぶことで、幕内への煙の逆流を防ぐことができます。

また、燃焼効率が高いと煙突に付着する「タール(クレオソート)」の蓄積を抑えられます。タールが溜まると煙突火災の原因になるだけでなく、排気性能が著しく低下してしまいます。ベルテントのような密閉空間で使用する場合、このクリーンな燃焼は安全面に直結する要素です。炎が美しく揺らめき、かつしっかりと熱に変わる、計算された排気構造を持つストーブを選ぶことが、冬の夜をより豊かに、そして安全なものにしてくれます。

持ち運びのしやすさ

薪ストーブはその構造上、どうしても重量があり、かさばる道具になりがちです。しかし、近年のキャンプブームによって、ベルテントユーザーでも扱いやすい「ポータブル性」に優れたモデルが数多く登場しています。持ち運びのしやすさを判断する基準は、単なる重量だけでなく、収納時の形状やパーツの収納性にあります。例えば、脚が折りたたみ式であったり、煙突のすべてのパーツが本体の中にすっぽりと収まる「オールインワン収納」が可能なタイプは、積載スペースを節約できるため非常に重宝します。

また、専用のキャリーバッグが付属しているかどうかも大きなポイントです。使用後の薪ストーブは、どれだけ掃除しても多少の灰や煤(すす)が残るものです。専用バッグがあれば、車の中を汚すことなく清潔に運搬できますし、肩掛けができるタイプなら駐車場からサイトまでの移動も苦になりません。特に重量が10kgを超えるような本格的なモデルの場合、持ち手の位置やバッグの耐久性が使い勝手を大きく左右します。

ベルテントでのキャンプは、テント本体やマット、ストーブと荷物が多くなりがちです。そのため、設営と撤収がスムーズに行える「簡便さ」も、広い意味での持ち運び性能と言えるでしょう。パーツの組み立てが複雑すぎず、工具なしで直感的にセットアップできるモデルなら、凍えるような寒さの中での設営時間を短縮できます。自分の車への積載容量と、自分が無理なく運べる重量(一般的には女性なら10kg以下、男性なら15kg程度までが目安)を照らし合わせ、最適なバランスを見つけましょう。

ベルテントで使いたいおすすめの薪ストーブ6選

【Winnerwell】Nomad View Mサイズ

薪ストーブ界の王道とも言える「Winnerwell(ウィンナーウェル)」。その中でもNomad View Mサイズは、サイドに大きな耐熱ガラス窓を備え、炎の揺らめきを存分に楽しめるのが魅力です。高品質な304ステンレス製で耐久性が高く、ベルテントのラグジュアリーな雰囲気に完璧にマッチします。オプションパーツも豊富で、初心者から上級者まで満足させる完成度の高い一台です。

商品名Winnerwell Nomad View Mサイズ
価格帯約45,000円〜55,000円
素材ステンレス 304
特徴大きなサイド窓と充実したアクセサリ展開
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G-Stove Heat View|高い排気効率と拡張性

ノルウェー発の「G-Stove」は、その圧倒的な頑丈さと無骨なデザインで絶大な信頼を得ています。コンパクトながらも非常に高い排気効率を誇り、薪を力強く燃焼させます。煙突に装着できるウォーターヒーターやオーブンなど、調理用オプションが充実しているのも特徴。ベルテント内での「冬ごもり料理」を楽しみたい方に最適な、拡張性抜群のストーブです。

商品名G-Stove Heat View
価格帯約50,000円〜60,000円
素材ステンレス
特徴驚異的な堅牢性と豊富な調理用オプション
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【Mt.SUMI】ウッドストーブ AURA

日本ブランド「Mt.SUMI(マウント・スミ)」のAURAは、前面の超大型ガラス窓が最大の特徴です。まるで暖炉のような大迫力の炎を眺めることができ、ベルテント内を一気に癒やしの空間へと変えてくれます。吸気口の調整が非常に繊細で、長時間の燃焼を維持しやすい設計。日本のキャンプ環境に合わせて改良を重ねており、使い勝手の良さは折り紙付きです。

商品名Mt.SUMI ウッドストーブ AURA
価格帯約55,000円〜65,000円
素材ステンレス
特徴暖炉のような大型ワイド窓で炎の視認性が抜群
公式サイト公式サイトはこちら

OneTigris TIGER ROAR|軽量なチタン製

OneTigrisのTIGER ROARは、スタイリッシュなデザインと軽量化を両立させたチタン製ストーブです。ステンレス製に比べて格段に軽く、ソロやデュオでのベルテント設営において荷物を減らしたい時に活躍します。チタン特有の「焼き色」が付いていく過程も楽しめ、自分だけの一台に育てる喜びがあります。ミリタリー調のテントサイトにも馴染むクールなルックスが人気です。

商品名OneTigris TIGER ROAR
価格帯約40,000円〜50,000円
素材チタン
特徴超軽量設計で持ち運びが容易なハイエンドモデル
公式サイト公式サイトはこちら

【POMOLY】T1 ティーワン 薪ストーブ

POMOLYは、折りたたみ式チタンストーブで急成長しているブランドです。T1シリーズは、精巧な作りと圧倒的なコンパクト収納が最大の強み。全てのパーツを平面に折りたたむことができ、収納スペースを取りません。それでありながら気密性が高く、本格的な燃焼を楽しめるのが驚きです。ベルテントの広い空間でも、サブヒーターや調理用として非常に優秀な性能を発揮します。

商品名POMOLY T1 薪ストーブ
価格帯約50,000円〜70,000円
素材チタン
特徴フォールディング(折りたたみ)構造で究極の携行性
公式サイト公式サイトはこちら

Change Moore 薪ストーブ|コスパ重視の設計

「まずは低予算で薪ストーブデビューしたい」という方に支持されているのが、Change Mooreの薪ストーブです。Amazonなどのオンラインストアで手頃な価格で購入でき、それでいてガラス窓付き、ステンレス製といった基本性能はしっかりと押さえています。ベルテントでの使用に耐えうるスペックを持ちつつ、コストを抑えてその分をキャンプ場の利用料や高級な薪に充てたいという賢い選択肢の一つです。

商品名Change Moore 薪ストーブ
価格帯約15,000円〜25,000円
素材ステンレス
特徴圧倒的なコストパフォーマンスで初心者におすすめ

ベルテント用薪ストーブを比較する際の重要な項目

窓の大きさと炎の見え方

ベルテントという特別な空間で薪ストーブを使うなら、実用性だけでなく「情緒的な価値」にも注目したいところです。その中心となるのが、耐熱ガラス窓の大きさと配置です。窓が前面だけでなく側面にも配置されているモデルや、正面の窓がワイドに設計されているモデルは、テント内のどこに座っていても美しい炎の揺らめきを眺めることができます。炎の光は間接照明のような役割も果たし、幕内を暖かく、ドラマチックな雰囲気に演出してくれます。

窓の設計を比較する際は、単にサイズだけでなく「汚れにくさ」も重要な比較基準になります。多くの高級モデルには「エアウォッシュシステム」という機能が備わっています。これは、窓ガラスの内側に空気のカーテンを作ることで、煤がガラスに付着するのを防ぐ仕組みです。このシステムが優秀なストーブほど、長時間にわたってクリアな視界で炎を楽しむことができ、使用後の掃除の手間も大幅に軽減されます。視覚的な癒やしを重視するなら、この窓の性能は妥協できないポイントです。

また、窓の「数」も考慮しましょう。3面ガラスのモデルは非常に開放的ですが、その分、断熱性能が落ちたり、ガラスの破損リスクが増えたりする場合もあります。逆に1面窓のモデルは堅牢で熱を逃がしにくいという実利があります。ベルテント内でのレイアウトを想像し、自分がどこから炎を見たいのか、どの程度の「炎の迫力」を求めているのかを基準に比較すると、自分にとってのベストな一台が見えてくるはずです。

組み立てと設営の難易度

キャンプ場に到着してから、いかにスムーズに薪ストーブを使い始められるかは、冬キャンプの快適性を大きく左右します。特にベルテントは設営自体にある程度の時間を要するため、薪ストーブの組み立ても簡単であるに越したことはありません。比較すべきポイントは、脚の展開方法と煙突の接続方式です。脚が本体一体型でワンタッチで広げられるタイプは、安定感があり、かつ紛失の心配もありません。一方で、ネジ留めが必要なタイプは少し手間がかかりますが、その分がっちりと固定できる安心感があります。

煙突の接続については、パーツを重ねていくだけの「差し込み式」が一般的ですが、その精度の高さが重要です。精度の低い安価なモデルだと、煙突同士が固着して抜けなくなったり、逆にゆるすぎて隙間から煙が漏れたりすることがあります。高品質なブランドの製品は、熱膨張まで計算された設計になっており、熱くなった状態でも比較的スムーズに解体できるよう工夫されています。また、ベルテントの煙突ポートの位置に合わせて、煙突を斜めに出すためのエルボーパーツ(曲がり煙突)が純正品として用意されているかも、設営の難易度に影響します。

最近では、本体が完全に折りたたみ式のモデルも増えていますが、これは携行性に優れる反面、組み立てに少しコツが必要な場合もあります。初めて導入する方は、まず「パーツが少なく、直感的に組み上げられるもの」を優先して選ぶのが賢明です。氷点下の環境下で手袋をしたままでも作業ができるか、という視点で製品画像やレビューをチェックしてみることをおすすめします。

オプション品の充実度

薪ストーブは単なる暖房器具ではなく、調理や湯沸かしもこなす「キャンプの司令塔」です。そのため、メーカーが提供するオプション品(周辺アクセサリー)の充実度は、比較において欠かせない要素です。例えば、煙突に装着していつでもお湯を沸かせる「ウォーターヒーター」や、ストーブの上に乗せて本格的なオーブン料理が楽しめる「ピザオーブン」など、オプションが豊富なブランドを選べば、キャンプの楽しみ方が無限に広がります。

また、ベルテントでの使用に特化した「煙突ガード」や「防火マット」が純正品として用意されているかも確認しましょう。汎用品でも対応は可能ですが、純正品であればサイズがピッタリと合い、安全性も担保されています。特に煙突の熱からテントの幕体を守るプロテクターは、ストーブの熱量に合わせて設計されていることが望ましいため、本体とセットで購入できるブランドは信頼性が高いと言えます。サイドテーブル(棚)が付属しているモデルなら、調理中のケトルを一時的に置くスペースも確保でき、限られた幕内スペースを有効活用できます。

さらに、将来的にパーツが破損した際の「スペアパーツ」の入手性も重要です。ガラス一枚、ネジ一本から購入できるメーカーであれば、一つのストーブを10年、20年と使い続けることができます。オプション品やパーツのラインナップが豊富なメーカーは、それだけ多くのユーザーに支えられている証拠でもあります。初期費用だけでなく、その後の「キャンプ体験をどれだけ拡張できるか」という視点で比較してみてください。

メンテナンスの頻度

薪ストーブを長く、そして美しく使い続けるためには、日々のメンテナンスが避けられません。しかし、その手間の大きさはモデルによって異なります。比較のポイントとなるのは、「灰の捨てやすさ」と「清掃のしやすさ」です。燃焼室の底に灰受け皿(アッシュパン)が引き出し式で備わっているモデルは、火を使っている最中でも灰を捨てることができ、長時間の運転でも火力を落とさずに済みます。皿がないタイプはスコップで灰を掻き出す必要があり、少し手間がかかります。

また、煤の付きにくさもメンテナンス性に直結します。前述の「エアウォッシュシステム」の有無はもちろん、煙突の構造がシンプルで掃除ブラシを通しやすいかどうかもチェックしましょう。複雑な曲がりが多いストーブ内部は、煤が溜まりやすく掃除も大変です。ストーブ本体の素材についても、ステンレス製であればシーズンオフに水洗いが可能ですが、鉄製の場合は水気を嫌うため、オイルを塗って保管するといった手間が発生します。自分の性格や、どれだけメンテナンスに時間を割けるかを考慮して選ぶのがコツです。

さらに、ガラス窓の交換が容易かどうかも見ておきたい点です。薪ストーブのガラスは消耗品としての側面があり、薪が倒れて衝撃を与えたり、急激な温度変化で割れたりすることが稀にあります。ドライバー一本で簡単にガラスを外して清掃や交換ができる設計であれば、万が一の際も慌てずに対応できます。メンテナンスが「面倒な作業」ではなく、「道具を慈しむ楽しい時間」になるような、手入れのしやすいモデルを選びましょう。

ベルテントで薪ストーブを安全に使うための注意点

一酸化炭素警報機の設置

ベルテントという密閉性の高い空間で薪ストーブを使用する際、最も警戒すべきは「一酸化炭素中毒」です。一酸化炭素は無色・無臭の気体であり、発生しても人間が自力で気づくことは不可能です。そのため、信頼性の高い「一酸化炭素警報機」の設置は、薪ストーブキャンプにおいて絶対条件といえます。警報機は一つだけでなく、万が一の故障や電池切れに備えて、異なるメーカーのものを二つ以上設置する「二重化」が推奨されます。

設置場所にも工夫が必要です。一酸化炭素は空気とほぼ同じ重さですが、薪ストーブによって温められた空気と共に上昇し、その後冷えてテント内に滞留する性質があります。そのため、一つはテントの高い位置(ベンチレーター付近など)に、もう一つは就寝時に呼吸をする位置に近い高さに設置するのが理想的です。また、警報機を過信せず、定期的に電池残量をチェックし、動作確認ボタンを押して正しく鳴るかを確かめる習慣をつけましょう。安全を数値で見える化することが、心の底からリラックスできるキャンプにつながります。

さらに、一酸化炭素の発生を未然に防ぐための努力も欠かせません。薪ストーブの不完全燃焼は、湿った薪の使用や、吸気口を極端に絞りすぎることで起こりやすくなります。常に乾燥した薪を使い、適切な空気を取り込んで力強く燃焼させることを心がけてください。もし少しでも体調に違和感(頭痛や吐き気など)を覚えたら、すぐに薪ストーブの使用を中止し、幕を開けて外気を取り込む勇気を持つことが、大切な命を守る唯一の方法です。

煙突ガードでの断熱処理

ベルテントの煙突ポートから煙突を出す際、そのままの状態では煙突の熱でテントの生地(コットンやポリエステル)が溶けたり燃えたりしてしまいます。これを防ぐために必須となるのが「煙突ガード(プロテクター)」による断熱処理です。煙突ガードは、煙突の周りに隙間を設けて熱を直接伝えないようにする筒状のパーツで、これがあることでテント生地への熱ダメージを劇的に抑えることができます。しかし、ガードを付けたからといって完全に安心というわけではありません。

ガードとテント生地の接触面には、さらに「カーボンフェルト」や「耐熱シリコン」などの断熱素材を巻き付けるとより安全性が高まります。特に強風時はテントが揺れ、煙突と生地が強く擦れることがあるため、しっかりと固定し、断熱層を厚く保つことが重要です。また、煙突ガード自体も長時間使用するとかなり高温になることがあります。使用中は定期的に外側から生地を触ってみて、異常な熱を持っていないかを確認する癖をつけましょう。手のひらで触れられないほど熱い場合は、断熱が不十分な証拠です。

ベルテントのモデルによっては、専用の「フラッシングキット」と呼ばれる耐熱ゴム製の煙突出し口を後付けできるものもあります。これは密閉性を高めつつ、熱を遮断する非常に優れたツールです。自分のテントの素材がポリコットン(TC)なのか、完全なコットンなのか、あるいはナイロン系なのかによって熱への耐性は大きく異なります。素材の特性を理解し、過剰なほどに断熱対策を施すことが、愛用のテントを長く綺麗に使い続けるための秘訣です。

スパークアレスターの使用

薪が燃える際、煙突の先端から「火の粉」が飛び出すことがあります。この火の粉がベルテントの屋根に落ちると、小さな穴(火穴)が空いてしまう原因になります。これを防ぐためのパーツが、煙突の最上部に取り付ける「スパークアレスター」です。これは細かいメッシュ状の構造になっており、大きな火の粉が外に出るのを物理的にブロックしてくれます。ベルテントは屋根の面積が広く、火の粉をキャッチしやすいため、スパークアレスターの装着は必須と言えるでしょう。

ただし、スパークアレスターには一つ注意点があります。メッシュが細かいほど火の粉を防ぐ能力は高いのですが、その分、煤やタールが詰まりやすいという側面があります。アレスターが詰まると排気性能が急激に落ち、煙が逆流してテント内に充満する原因になります。特に、針葉樹などの樹脂が多い薪を燃やしているときは、短時間で網目が塞がってしまうこともあります。設営前には必ずアレスターの汚れを落とし、使用中も排気の勢いが弱まっていないかを目視でチェックすることが大切です。

また、より安全性を高めるためには、煙突の高さ自体をテントの頂点よりも50cm〜1mほど高く設定することも効果的です。煙突を高くすれば、火の粉がテントに到達する前に空中で冷えて消滅する確率が高まります。ベルテントはその美しい円錐形のフォルムが魅力ですが、その形状ゆえに火の粉が滞留しやすい場所もあります。スパークアレスターと適切な煙突の高さの組み合わせで、大切なテントを火災の危険から守りましょう。

適切な換気ルートの確保

薪ストーブを安全に、そして効率よく燃焼させるためには、常に新鮮な空気(酸素)を取り込む「換気ルート」の確保が不可欠です。薪が燃えるには大量の酸素が必要であり、もし幕内が完全に密閉されていると、酸素不足による不完全燃焼が起こりやすくなります。ベルテントには通常、上部にベンチレーター、下部に窓や通気口が備わっていますが、これらを適切に活用することが安全への近道です。

基本的な考え方は「下から入れて、上から出す」という空気の流れを作ることです。テントの下部にある通気口を少しだけ開けておき、そこから薪ストーブの吸気口へと新鮮な空気がスムーズに流れるようにレイアウトします。これにより、ストーブは元気に燃焼し、同時に発生した微量な煙や熱気は上部のベンチレーターから自然に排出されます。冬の寒い時期は隙間を全て埋めたくなりますが、指一本分程度の隙間を常に空けておくことが、一酸化炭素中毒を防ぐ最大の防御策となります。

特に、就寝時にストーブを稼働させ続ける(微燃焼させる)場合は、換気に対してより敏感になる必要があります。ストーブが空気を使い果たす「酸素欠乏」の状態にならないよう、換気口の周りに荷物を置かないように気をつけましょう。空気の流れが滞ると、燃焼効率が落ちて煙突に煤が溜まりやすくなるという悪循環も招きます。ベルテントの心地よい暖かさは、正しい換気によって守られているということを忘れずに、冬のキャンプを楽しみましょう。

理想のベルテントと薪ストーブで冬キャンプを楽しもう

ベルテントと薪ストーブの組み合わせは、まさに冬キャンプにおける「動く別荘」です。パチパチと薪が爆ぜる音を聴きながら、揺らめく炎を眺めて過ごす時間は、日常の喧騒を忘れさせてくれる至福のひととき。今回ご紹介した選び方の基準や、厳選したおすすめモデル、そして何より重要な安全対策をしっかりと実践すれば、初めての方でも安心して薪ストーブデビューを果たすことができます。

薪ストーブ選びで迷ったときは、まず自分が「キャンプで何を一番大切にしたいか」を考えてみてください。炎を存分に眺めたいなら窓の大きなモデルを、料理を楽しみたいならオーブン付きや拡張性の高いモデルを、そして荷物を軽くしたいならチタン製のモデルを。ベルテントという素晴らしい相棒にぴったりの一台が見つかれば、厳しい冬の寒ささえも、待ち遠しい特別な季節へと変わるはずです。

最後に、薪ストーブは正しく使えば最高の暖房器具ですが、一歩間違えれば危険を伴う道具でもあります。一酸化炭素警報機の設置、十分な換気、そしてテント生地の保護を常に意識し、大人の良識を持って安全に使いこなしましょう。暖かい幕内で温かい飲み物を片手に、自分だけの冬の景色を作り上げていく。そんな贅沢な体験を、ぜひ今シーズンのキャンプで実現させてください。あなたの冬キャンプが、炎のぬくもりに包まれた最高に思い出深いものになることを心から願っています。

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この記事を書いた人

休日は川や湖でのんびりカヌーを楽しむのが大好きなアウトドア女子です。自然の中で過ごす時間が心地よく、その魅力をもっとたくさんの人に知ってもらいたいと思い、記事を書き始めました。
これから「カヌーやキャンプをやってみたい!」と思った方が、一歩踏み出すきっかけになるような記事をお届けしていきます。

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