スノーピークの焚火台は、その堅牢さと美しいデザインで多くのキャンパーに愛されています。しかし、専用のグリルブリッジは重量があり、価格も高めであるため、他のアイテムで代用したいと考える方も少なくありません。代用品を上手に選ぶことができれば、荷物の軽量化や調理スタイルの幅を広げることが可能です。この記事では、サイズ選びのポイントやおすすめの代用アイテム、安全に使用するための注意点を詳しく解説します。
スノーピークの焚火台グリルブリッジの代用は「載せ方」と「耐熱」で決まる
スノーピークの焚火台グリルブリッジを代用する際に最も重要なのは、焚火台本体とのフィット感と、熱に対する強さです。純正品は焚火台の縁にしっかりと固定される設計ですが、代用品は「載せるだけ」になることが多いため、安定性の確保が欠かせません。また、焚き火の高温にさらされるため、素材が熱で変形しないか、重い鍋を載せても耐えられるかという点も考慮する必要があります。これらを基準に選ぶことで、失敗のない代用が可能になります。
焚火台のサイズに合う幅と奥行きを先に決める
スノーピークの焚火台にはS、M、Lの3サイズがあり、それぞれ開口部の大きさが異なります。代用品を探す際は、まず自分の持っている焚火台の正確な内寸と外寸を把握することがスタート地点です。例えば、Lサイズであれば開口部が約45cm四方あるため、それをまたぐためには50cm以上の長さがあるスタンドや網が必要になります。
一方で、焚火台の四隅に引っ掛けるような載せ方をする場合は、対角線の長さも考慮しなければなりません。サイズがギリギリすぎると、調理中に少し手が当たっただけで網が火の中に落ちてしまう危険があります。余裕を持って、左右に3〜5cmほどはみ出す程度のサイズ感を目安にすると安定感が増します。
また、高さについても検討が必要です。グリルブリッジの代わりに高さ調整機能がない網やスタンドを使う場合、火床から近すぎると食材がすぐに焦げてしまいます。薪を自由に組めるスペースを確保しつつ、遠火での調理も可能にするためには、焚火台の縁から10cmから15cmほど高い位置に調理面がくるものを選ぶのが理想的です。
焼き網中心か鉄板中心かで必要な強度が変わる
代用品選びでは、どのような調理器具をメインで使うかによって選ぶべき素材や形状が変わります。焼き肉や野菜を直接焼く「網焼き」がメインであれば、軽量なステンレス製の網が適しています。ステンレスは錆びに強く、手入れが楽なのがメリットです。ただし、細いワイヤーを編んだだけの安価な網は、熱で中央がたわみやすいため、フレームが太いタイプや、補強用の棒が入っているものを選ぶのが賢明です。
一方で、重い鉄板やスキレットを多用する場合は、網ではなく「五徳」や「ロストル」と呼ばれる、より強度の高いアイテムが必要になります。鉄板は加熱されるとかなりの重量になりますし、油を引いた状態で傾くと非常に危険です。鉄製の太い棒を溶接したタイプや、厚みのあるステンレス板を加工したものであれば、熱による歪みが少なく、重い調理器具も安心して預けることができます。
自分がよく作るキャンプ飯を想像し、網の軽さを優先するのか、それとも鉄板の安定感を優先するのかを明確にしましょう。両方を楽しみたい場合は、半分が網で半分がプレートになっているセパレートタイプや、網の上に直接小さな鉄板を載せても動かないような、表面に凹凸のあるスタンドを選ぶのがおすすめです。
ダッチオーブンを使うなら耐荷重の余裕が重要
キャンプ料理の醍醐味であるダッチオーブンを使用する場合、代用品の「耐荷重」は最もシビアにチェックすべき項目です。ダッチオーブンは本体だけで5kgから10kg、中に食材や水分が入ると15kgを超えることも珍しくありません。一般的なグリルブリッジの代用網では、この重さに耐えきれず、最悪の場合は調理中に崩落して大怪我や火災の原因になる恐れがあります。
ダッチオーブンを載せるのであれば、足付きのしっかりしたスタンドや、極太のステンレス材を使用したロストルを選んでください。メーカーが公表している耐荷重を確認し、想定される総重量の1.5倍から2倍程度の余裕があるものを選ぶと安心です。また、一点に重集中がかからないよう、受地面が広いデザインであることも重要です。
さらに、重い鍋を載せた状態でも安定するよう、焚火台との接地部分が滑りにくい工夫がされているかも確認しましょう。スノーピークの焚火台は上に向かって広がっている形状のため、平らなスタンドを載せるだけでは外側に滑り落ちる可能性があります。縁を挟み込むような溝があるタイプや、焚火台のサイズにぴったりとはまるフレーム構造を持つ代用品を選ぶことが、安全なダッチオーブン調理への近道です。
薪の追加や火加減調整がしやすい形を選ぶ
グリルブリッジを代用する際に意外と見落としがちなのが、調理中の「火の管理」のしやすさです。純正のグリルブリッジは高さ調整が可能で、横から薪を投入しやすい設計になっていますが、代用品によっては焚火台の開口部を完全に塞いでしまうことがあります。調理のたびに重い鍋や網を持ち上げないと薪が足せないようでは、使い勝手が非常に悪くなってしまいます。
理想的なのは、網の片側が跳ね上げ式になっていたり、スタンドの足が高く設計されていて、横から火ばさみを差し込める隙間があるタイプです。特に長時間煮込む料理をする場合、火力の維持は欠かせません。調理面を確保しつつも、薪の組み替えや灰の整理がスムーズに行えるスペースが残っているかを確認しましょう。
また、火加減の調整を「高さ」ではなく「位置」で行うという考え方もあります。焚火台の全面を覆わないサイズの代用品を選べば、空いたスペースから薪を足すことができますし、強火ゾーンと弱火ゾーンを左右で分けることも可能になります。自分の焚き火スタイルに合わせて、調理のしやすさと火のいじりやすさのバランスが取れた形状を見極めることが、満足度の高い代用につながります。
焚火台グリルブリッジの代用にしやすいおすすめアイテム
スノーピークの焚火台グリルブリッジに代わるアイテムは、アウトドアメーカー各社から豊富に販売されています。純正品にはない「軽さ」や「多機能さ」を備えたものが多く、自分のキャンプスタイルに合わせて選ぶことができます。ここでは、特におすすめの代用アイテムをカテゴリ別に紹介します。それぞれの特徴を比較して、最適な一枚を見つけてください。
焚き火台用ステンレス焼き網(サイズ可変タイプ)
サイズ可変タイプの焼き網は、スライドさせることで幅を調整できるため、スノーピークの異なるサイズの焚火台に対応しやすいのが魅力です。
このタイプは、ソロキャンプでSサイズを使い、グループでLサイズを使うような方でも一つで使い回せるのが大きなメリットです。ステンレス製であれば錆びにくく、使用後のお手入れも簡単です。ただし、スライド部分にススや油がたまると動きが悪くなることがあるため、定期的なメンテナンスを心がけましょう。
焚き火五徳スタンド(高さ調整できるタイプ)
高さ調整が可能なスタンドは、火加減を細かくコントロールしたい調理派のキャンパーに最適です。
脚を立てることで焚火台をまたぐように設置できるため、焚火台本体に負担をかけずに調理ができます。強火で一気に焼き上げたい時は低く、じっくり煮込みたい時は高く設定するなど、純正のグリルブリッジに近い感覚で使用できるのがポイントです。
焚き火ゴトク(トライポッド式)
トライポッド式は、3本の脚を立てて上からチェーンで鍋を吊るすタイプです。焚火台の上に何も置かないため、薪の投入が非常に楽になります。
吊り下げ調理は見た目にもキャンプらしく、雰囲気が出るのが魅力です。ダッチオーブンを使った煮込み料理には最適ですが、焼き網を吊るすと安定しにくいため、基本的には鍋料理中心のスタイルに向いています。
焚き火ハンガーラック(チェーンで鍋を吊るすタイプ)
ハンガーラックタイプは、地面に支柱を打ち込み、横に伸びたアームに調理器具を吊るすスタイルです。焚火台のサイズを問わずに使用できます。
焚火台の真上だけでなく、少し横にずらして保温スペースを作るなど、自由度の高いレイアウトが可能です。ただし、地面が硬すぎたり砂地だったりすると支柱を固定しにくいため、設営場所を選ぶ点には注意が必要です。
バーベキュー用ロストル(厚手で変形しにくいもの)
ロストルは、太いワイヤーや厚い板で作られた頑丈な網のことです。焚火台に直接載せて使うのに適しています。
特にユニフレームのヘビーロストルは、スノーピークの焚火台MやLに代用するキャンパーが多い定番アイテムです。非常に頑丈で、ダッチオーブンを載せてもビクともしません。シンプルな形状なので、焚火台のケースに一緒に収納しやすいのも嬉しいポイントです。
耐熱プレート+五徳の組み合わせ(テーブル調理寄り)
焚火台を囲むテーブルと一緒に、小さな五徳を組み合わせて使うスタイルです。
焚火台の上に直接載せるのではなく、焚火台をまたぐような大きなスタンドを設置し、その上にクッカースタンドを置いて細かな調理を行う方法です。安定感が非常に高く、まるでキッチンのような使い勝手を実現できますが、荷物は少し増える傾向にあります。
焚き火台用ロングトングと火ばさみ(運用を快適にする補助)
グリルブリッジの代用品を使いこなすためには、周辺小物の充実も欠かせません。
代用品を使うと、純正品よりも薪の投入口が狭くなることがあります。そんな時、先端が細く、長さのあるトングがあれば、狭い隙間からでも火の調整がスムーズに行えます。調理のストレスを減らすためにも、使い勝手の良い火ばさみを揃えておきましょう。
代用品で失敗しないサイズ確認と安全な使い方
代用アイテムを導入する際、最も避けたいのが「サイズが合わずに使えなかった」という失敗や、使用中の事故です。スノーピークの焚火台は非常に堅牢な作りをしていますが、その上に載せるアイテムが不安定であれば、本来の性能を活かすことができません。また、熱による素材の変化や荷重のバランスなど、屋外での調理には常にリスクが伴います。代用品を安全かつ快適に使い続けるための、具体的なチェックポイントと運用のコツを確認していきましょう。
焚火台の縁に乗る接地面が十分あるか確認する
まず確認すべきは、代用する網やスタンドが焚火台の縁にどれだけしっかりと掛かっているかという「掛かりしろ」です。スノーピークの焚火台は、逆ピラミッド型で上に向かって広がっているため、載せるアイテムが少しでも小さいと、内側にストンと落ちてしまいます。逆に大きすぎると、今度はバランスを崩して外側にひっくり返る危険があります。
理想的な接地面は、焚火台の四隅または対辺の縁に、少なくとも3cm以上の重なりがある状態です。網のワイヤーが縁の角にしっかりと食い込むようなデザインであれば、さらに滑りにくくなります。特に、食材をひっくり返したり、重い鍋を移動させたりする際は横方向の力が加わるため、載せたアイテムが簡単に動かないかどうか、火をつける前に一度テストしてみることが重要です。
もし滑りやすい場合は、網の端を少し曲げてフック状に加工したり、クリップなどで固定したりする工夫も有効です。ただし、無理な加工は金属の強度を落とす可能性もあるため、基本的には「載せるだけで安定するサイズ」を慎重に選ぶことが、安全性を確保する上での大原則となります。
熱で反りやすい薄板は避けて厚みを優先する
焚き火の熱は想像以上に強力で、薄い金属板や細いワイヤーは、加熱と冷却を繰り返すうちに「熱歪み」を起こして反り返ってしまいます。平らだった網が弓なりに反ってしまうと、上に置いた鍋や鉄板が安定せず、調理が非常に困難になります。代用品を選ぶ際は、見た目のスマートさよりも、素材の「厚み」と「太さ」を優先して選ぶようにしましょう。
具体的には、ステンレス製のロストルであれば、ワイヤーの太さが5mm以上あるものが望ましいです。パンチングメタルなどの板状のアイテムであれば、1.5mmから2mm程度の厚みがあると、歪みにくく長く使い続けることができます。安価な使い捨ての網を代用するのも一つの手ですが、毎回買い換える手間やゴミが出ることを考えると、最初から頑丈な厚手のアイテムを選んだほうがコストパフォーマンスも高くなります。
また、素材の種類にも注目してください。鉄製は頑丈ですが錆びやすいため、使用後の油引きなどのメンテナンスが必要です。一方、ステンレス製は錆びに強く手入れが楽ですが、鉄に比べると熱による膨張率が高く、設計が甘いと歪みやすい性質があります。信頼できるアウトドアブランドの製品は、こうした素材の特性を考慮して補強が入っていることが多いため、代用品であっても定評のあるブランドから選ぶのが失敗を防ぐコツです。
鍋の重心がズレない置き方と風対策をセットで考える
代用品の上に重い鍋を載せる際は、「重心」の位置に細心の注意を払ってください。焚火台の真ん中に重みがくるように配置するのが基本ですが、代用品の形状によっては、少し中心を外れただけでバランスが崩れることがあります。特に脚付きのスタンドを焚火台の上に載せて使う場合は、脚が焚火台の斜面に沿って滑り落ちないか、安定した位置を見極める必要があります。
また、意外と忘れがちなのが「風」の影響です。風が強い日は火力が安定しないだけでなく、焚火台周辺の熱が偏り、代用品の一部だけが異常に高温になることがあります。これが原因で金属の歪みが加速したり、軽い網が風で煽られて動いてしまったりすることがあります。風防(ウインドスクリーン)を併用して火力を安定させることは、調理の効率を上げるだけでなく、代用品を安全に使用するための保護策にもなります。
調理中は、常に鍋が安定しているかを目視で確認しましょう。グツグツと沸騰している鍋や、油がたっぷり入ったスキレットが傾くことは、大火傷に直結します。少しでも不安定さを感じたら、無理に調理を続けず、一度火から下ろして設置状況をやり直す勇気を持つことが、ベテランキャンパーへの第一歩です。
収納性と洗いやすさまで含めて運用を想像する
キャンプ道具としての完成度は、キャンプ場での使い勝手だけでなく、撤収時や自宅でのメンテナンス性も含めて評価されるべきです。グリルブリッジの代用品を選ぶ際は、使用後の「洗いやすさ」と、焚火台のケースに一緒に収まるかという「収納性」も考慮に入れましょう。網目が複雑なタイプは、こびりついた脂汚れを落とすのが大変ですが、シンプルな棒状のロストルであれば、タワシでガシガシ洗うだけで綺麗になります。
収納面では、スノーピークの純正収納ケースに隙間なく収まるサイズかどうかが重要です。焚火台本体はフラットに畳めますので、代用品も同様に薄く畳めるものや、焚火台の隙間に差し込める厚みのものを選ぶと、荷物が嵩張らずに済みます。車への積載を考える際、調理器具だけが別の袋になってしまうと、忘れ物の原因にもなりやすいため、セットで保管できることは大きなメリットです。
また、代用品を長持ちさせるためには、現地での手入れを楽にすることも考えましょう。使用前に網に薄く酢や油を塗っておくと汚れが付きにくくなりますし、焦げ付きを焼き切るための火力の確保も大切です。現場での片付けをスムーズにし、自宅に帰ってからの手間を最小限に抑えられるような、自分にとって「扱いやすい」代用品を選ぶことが、長く愛用するための秘訣と言えます。
代用は「サイズ」「耐荷重」「火の扱いやすさ」を揃えると満足度が上がる
スノーピークの焚火台グリルブリッジを他のアイテムで代用することは、決して妥協ではなく、自分だけの使いやすい焚き火スタイルを追求する楽しい作業です。ここまで解説してきた通り、自分の焚火台のサイズを正確に測り、調理器具の重さに耐えられる強度を選び、そして薪の管理がしやすい形状を見極めることができれば、純正品に勝るとも劣らない快適な環境を作ることができます。
大切なのは、価格の安さだけで選ぶのではなく、キャンプ場での実際の動きをシミュレーションして、ストレスなく使えるものを選ぶことです。頑丈なロストルや高さを変えられるスタンドなど、お気に入りの代用アイテムが見つかれば、焚き火料理のバリエーションはさらに広がります。安全に十分配慮しながら、あなたにとって最適な「代用スタイル」を見つけて、より自由で充実したアウトドアライフを楽しんでください。

