パエリアは大勢でわいわい作ると楽しい料理ですが、マルチグリドルがあれば家庭でもキャンプでも手軽に作れます。大きなフライパン代わりに使える調理器具で、火力のムラを抑えやすく短時間で仕上がるのが魅力です。ここでは、時間配分や火加減、素材の下処理から盛り付けまで、使い方のコツをわかりやすくまとめます。初心者でも扱いやすいポイントを中心に、失敗しにくい手順をお伝えします。
パエリアをマルチグリドルで手早くおいしく作るコツ
マルチグリドルの広い調理面を活かすと、米が均等に熱されてムラが少なくなります。フラットな面では具材を並べやすく、深型ならスープ多めのバリエーションにも対応できます。まずは火力調整と具材の並べ方を押さえるだけで、格段に扱いやすくなります。
具材は水分や火の入りやすさでグループ分けしておくと手早く作業できます。米を炒める時間を短めにし、スープを入れたら蓋をして蒸らすのが基本です。グリドルの中心部がやや熱くなる傾向があるため、米は薄く広げるのがポイントです。
香りづけのスパイスは作りながら少しずつ加えると香りが飛びにくくなります。仕上げにレモンやパセリを加えると、味が引き締まり見た目も華やかになります。焼き目をつけたいときは最後に強めの火で短時間あおるようにしてください。
最短でできる時間の目安
調理時間は準備時間と加熱時間に分けられます。下処理や具材のカットを含む準備に20〜30分、加熱と蒸らしで20〜30分が目安です。手早く作るなら、買ってきたむきエビや缶詰のトマトなどを使うとさらに短縮できます。
米を洗って水を切る工程は省かないでください。洗うことで表面のぬめりが落ち、仕上がりがふっくらします。具材の下処理を先に済ませ、調味料やだしを計量しておくことで調理がスムーズになります。
火にかけてからの流れは、米を炒める5〜7分、スープを加えて煮る10〜15分、蓋をして蒸らす5〜10分が基本です。具材の種類や量で時間は変わるので、初めは時間配分を意識しておくと失敗が減ります。短時間で仕上げたいときは具材を薄切りにして火の通りを早くする方法が有効です。
味を決める三つのポイント
一つ目はだしの濃さです。鶏や魚介、野菜のだしをベースに、塩分を控えめにしてから味を見ながら調整してください。濃すぎると米に浸透しすぎてしょっぱくなるので注意が必要です。
二つ目は油の使い方です。オリーブオイルを適量使うことで香りとコクが出ます。米を炒める際に油をしっかりなじませると、粒立ちが良くなりべたつきにくくなります。
三つ目は香り付けのタイミングです。サフランやパプリカは早めにだしに溶かして香りを移すと均一に香ります。仕上げのレモンやハーブは食べる直前に加えると香りが生きます。これらをバランスよく調整すると味に奥行きが出ます。
火加減の簡単な目安
最初は中火で具材を炒め、米を香ばしくする時間は中〜やや強めにします。スープを入れたら一旦強火で沸かし、沸騰したら弱火〜中弱火に落としてじっくり炊くのが基本です。
蒸らしの時間は火を止めた状態で行うことが多いですが、グリドルの保温性が低い場合は弱火での短い蒸らしが効果的です。最後におこげを作るなら短時間だけ強火にして底を焼くと香ばしくなります。
火加減を調整する際は、中心と端で熱ムラがないか観察してください。均一に火が回るように、具材の配置や米の厚さを調整するだけでもかなり違います。
米と水の基本比率
一般的には米1に対して水1.2〜1.5の比率が目安です。パエリア用の短粒米は水分を吸いやすいので、やや少なめの水で始めるとべちゃつきにくくなります。米の種類や使うだしの塩分で微調整してください。
浅めのグリドルで薄く広げると水分の蒸発が早まるため、水はやや多めにすると安心です。逆に深型で厚めに炊く場合は水を控えめにしてください。測る際は最初から足すより、炊きながら様子を見て少しずつ足す方法が失敗が少ないです。
米を研いだ後の水分は軽く切る程度で構いません。吸水時間を短くとると調理時間を短縮できますが、十分に水を吸わせるとふっくら仕上がります。
魚介の下処理のやり方
魚介は種類ごとに下処理を変えることで食感が良くなります。エビは殻をむき、背わたを取り塩水で軽く洗うと生臭さが取れます。イカは皮をむき、内臓と軟骨を取り除いて一口大に切ります。
貝類は砂抜きをしっかり行ってください。塩水に数時間浸けて砂を吐かせ、水でよく洗ってから使います。鮮度が落ちやすい食材は調理直前に加えることで硬くなるのを防げます。
下味は軽めにしておくとだしやスパイスとのバランスが取りやすくなります。焼き目をつけたい魚介は下処理後に少しだけ表面を乾かすとパリッと仕上がります。
盛り付けで見栄えを良くする方法
色のコントラストを意識して盛り付けると華やかに見えます。赤いパプリカや緑のパセリ、黄色いレモンを添えるだけで印象が変わります。具材を均等に配置しておくと切り分けたときに見栄えが良くなります。
サービング時は大きめの器にそのまま出すと豪華に見えます。中央に少し高さを作るようにすると立体感が出ます。最後にオリーブオイルを数滴垂らすと艶が出て食欲をそそります。
レモンは食べる人が絞れるようにくし形に切っておくと親切です。ハーブは刻んで散らすか、茎ごと添えるかで表情が変わるので好みに合わせてください。
マルチグリドルの選び方と使う前の準備
マルチグリドルを選ぶときは形状、素材、サイズ、熱源対応、手入れのしやすさを基準に選ぶと失敗が少ないです。用途に合わせてフラット型か深型かを決め、家庭用かアウトドア用かを考慮して耐久性を見てください。
購入後は説明書をよく読み、初めて使うときは空焼きして油膜を作るなどの初期処理を行うと使いやすくなります。調理前に表面温度の上がり方を確認して、火加減のクセを把握しておくと安心です。
収納や持ち運びのスペースも事前に確認しておくと後で困りません。重さや取っ手の形状も扱いやすさに直結しますので、実際に手に取れる場合は持ってみるのがおすすめです。
フラットタイプと深型の違い
フラットタイプは表面が広く具材を並べやすく、焼き目をつけたり均一に火を通したりするのに向いています。テーブルに置いてそのままサーブするスタイルにも合います。
深型はスープや多めのだしで炊く場合に向いており、米が水に浸るようなアレンジにも対応できます。煮込み系や大量調理にも向くため、人数が多い場面で役立ちます。
用途に合わせて選ぶと良いですが、汎用性を重視するならフラットでやや深さのあるタイプが使いやすいことが多いです。
素材ごとの熱伝導の違い
アルミやアルミ合金は軽く熱伝導が良いので立ち上がりが早く、短時間で均一に火が通ります。鉄製は蓄熱性が高く、おこげを作る際や保温性を重視する調理に向いています。
ステンレスは耐久性が高く手入れもしやすいですが、熱ムラが出やすいので底面が厚いものを選ぶと扱いやすくなります。コーティングの有無も観察し、食材がくっつきにくいかどうかを確認してください。
サイズと人数の目安
浅型なら直径28〜32cmで2〜3人分が目安です。4〜6人分なら直径34〜40cmが扱いやすくなります。深型の場合は同じ人数でも少し大きめを選ぶと余裕がでます。
パエリアは具材を広げるスペースが必要なので、人数に合わせて米の厚さが薄くなるようにサイズを選んでください。人数以上に見栄えよく仕上がります。
IHと直火での使い分け
IH対応モデルは家庭のキッチンで扱いやすく、火力調整も安定します。直火専用のものは直火の強い熱に耐える作りになっており、アウトドアでの使用に適しています。
IHで使う場合は底面が平らであることを確認すると熱が伝わりやすくなります。直火では取っ手やコーティングの耐熱性に注意して選んでください。
手入れのしやすさで選ぶ点
フッ素などコーティングがあると焦げ付きにくく手入れが簡単です。ただしコーティングは傷つきやすいので金属へらは避け、木製やシリコン製の道具を使うと長持ちします。
鉄製は使い込むほど扱いやすくなりますが、錆対策として使用後はよく乾かし油を薄く塗って保管してください。掃除のしやすさは頻繁に使うほど重要になります。
持ち運びと収納の注意点
取っ手の形状や折りたたみ機能があるか確認してください。重さは持ち運びの負担になるので、キャンプ用途なら軽量モデルが便利です。収納時は重ね置きできるか、取っ手が邪魔にならないかを確認しましょう。
屋外に持ち出す場合は収納袋や専用ケースがあると持ち運びや保護に役立ちます。保管場所は湿気の少ないところを選ぶと錆やカビを防げます。
定番パエリアをマルチグリドルで作る手順
基本の流れは具材の下処理→米を炒める→だしを加えて煮る→蒸らし→仕上げの焼き目です。手順を順番に守るだけで失敗が少なくなります。ここからは材料や調味、加熱のコツを詳細に説明します。
材料 2から3人分の目安
・短粒米(パエリア用)200g
・だし(チキンまたは魚介)約400〜450ml
・エビ6〜8尾、ムール貝やアサリ100〜150g
・鶏もも肉一口大80〜100g(好みで)
・玉ねぎ1/2個、パプリカ1個、にんにく1片
・トマト缶50〜80g(あれば)
・オリーブオイル大さじ2、塩小さじ1前後、パプリカパウダー小さじ1
・サフラン少々(無ければパプリカで代用)
・レモン・パセリ適量
分量は具材の種類や好みによって調整してください。だしの塩分が強い場合は塩を減らすと良いです。
サフランと代替スパイスの使い方
サフランは香りづけと色付けに優れていますが高価なので、少量を温かいだしに浸して色と香りを移してから使います。湿らせたサフランを少し時間を置くことで香りが引き出せます。
代替する場合はパプリカパウダーとターメリックを組み合わせると色味が近づきます。パプリカの甘みとターメリックの色を少量ずつ加えると違和感が少なくなります。
スパイスは最初にだしに溶かすことで全体に均一に香りが回ります。量は少しずつ加えて試しながら調整してください。
米を均一に広げるコツ
米を入れたらへらで平らに広げ、厚さが均一になるようにします。薄く均等に広げると熱がまんべんなく通り、仕上がりが安定します。厚みがあると中心部分だけ生煮えになりやすいので注意してください。
具材を配置する際は重ならないようにすると見栄えがよくなります。米を広げた後はあまりかき混ぜず、表面を乱さないようにしてだしを注ぐと均一に炊けます。
火力の切り替えタイミング
米を炒めるときは中火〜やや強めで香ばしさを出します。だしを入れてからは一旦強火で全体を沸かし、沸騰したら弱火〜中弱火に落として煮ます。蒸らしの段階では火を止めるかごく弱火で数分保温します。
仕上げにおこげを作る場合は一気に強火にして短時間で底を焼くと良いですが、焦げすぎないように目を離さないでください。
魚介と野菜の加熱順
火の通りが遅いものから順に入れるのが基本です。鶏肉や根菜は早めに炒め、次に玉ねぎやパプリカを加えます。トマトや軟らかい野菜はスープ投入の直前か後で構いません。
貝やエビは加熱しすぎると硬くなるので、だしを入れて煮ている途中か、蒸らし前に並べるとちょうど良い加減になります。最後にハーブやレモンを添えて風味を整えます。
おこげを作る最後の火入れ
おこげを作るときは火を強めにして短時間で底面を焼きます。焦げ目がついたらすぐに火を止め、蓋をして数分置くと余熱で香ばしさが馴染みます。
おこげを作りすぎると苦味が出るので、焼き加減を見ながら行ってください。グリドルの材質で火の通り方が変わるため、最初は短めに試して好みの焼き色を見つけると良いです。
困ったときの対処とよくある質問
調理中のトラブルは原因を把握すれば対応しやすくなります。ごはんの状態や魚介の硬さ、焦げ付きなど、状況別にチェックポイントを押さえておくと安心です。ここではよくある問題とその対策をまとめます。
ごはんがべちゃっとなる原因と対策
水分過多や米の洗い不足が主な原因です。だしの量を減らすか、米の量を増やしてバランスを取ってください。米はしっかり研いでぬめりを落とすことも大切です。
加熱中に強火のままにしておくと表面は煮詰まっても内部がべちゃつくことがあります。だしを入れたら一旦強火で沸かし、すぐに弱火〜中弱火に落として穏やかに炊くと良いです。
おこげができないときのチェックポイント
火力が弱いか、米の厚さが厚すぎる場合に起こります。グリドルの底にしっかり熱が伝わるように米の厚さを薄めにし、最後の短時間だけ強火にすることでおこげを作りやすくなります。
素材の材質も影響するため、蓄熱性の高い鉄製ならおこげがつきやすいです。最初は短時間ずつ試しながら好みの焼き加減を見つけてください。
魚介が硬くなったときの戻し方
加熱し過ぎた魚介は完全に戻すことは難しいですが、火を止めて余熱で柔らかくなる場合があります。レモン汁やオリーブオイルをかけると口当たりが良く感じることがあります。
次回は加熱時間を短くするか、加熱が必要な具材は最後に加えるよう順序を工夫してください。冷凍品は解凍をしっかりしてから使うとムラが減ります。
味が薄いときの簡単な調整法
塩やだしの素を少量ずつ加えて味を整えます。だしを足す場合は熱いだしを少しずつ加えて様子を見てください。酸味を加えたいときはレモン汁で引き締めると効果的です。
調味料を一度に大量に加えると塩辛くなりやすいので、少しずつ足して試すのが安全です。最終的な味見は蒸らし後に行うと調和が確認できます。
焦げ過ぎを防ぐための工夫
グリドルの熱ムラを補うために米を薄く広げ、火力を段階的に落としていくと焦げ過ぎを防げます。最後に強火にする場合は短時間にして目を離さないことが重要です。
焦げそうな箇所にはアルミホイルで覆う、または火から離すなどで局所的な過加熱を防げます。焦げた部分は早めに取り除くと全体の苦味を抑えられます。
キャンプ場での衛生管理の注意点
調理前の手洗いや調理器具の消毒を徹底してください。生魚介を扱う際はクーラーボックスで適切に保冷し、解凍や洗浄は清潔な水で行いましょう。
調理後の残り物は室温に長時間放置せず、冷めたら速やかに保冷するか廃棄することが安全です。ゴミの処理や周囲への匂い対策も忘れずに行ってください。
マルチグリドルで作るパエリアはキャンプでも家庭でもおすすめ
マルチグリドルは大きな調理面と取り回しの良さで、パエリア作りをぐっと身近にしてくれます。家庭ではキッチンで手早く作れて、キャンプではみんなで囲んで楽しめます。素材の下処理と火加減のコツを覚えれば、毎回安定して美味しく仕上がります。
調理器具の特徴に合わせて米の厚さや火加減を調整するだけで仕上がりは大きく変わります。少しずつ自分好みの味と焼き加減を見つける楽しさもあるので、気軽に試してみてください。

