キャンプの夜を快適に過ごすために、寝るときの服装選びは非常に重要なポイントです。気温の変化が激しい屋外では、適切なウェアを選ばないと寒さや蒸れで眠れないこともあります。今回は、初心者からベテランまで納得の、機能性と快適さを両立したアイテムを厳選しました。ぐっすり眠れる最高のパジャマを見つけましょう。
あたたかく暑すぎない、ちょうどいい快適タイツ!高い保湿力を持ち素早く汗を吸収拡散して乾いた状態に
キャンプで寝るときの服装を選ぶ基準
季節や気温に合わせる
キャンプ地の夜間の気温は、私たちが普段生活している都市部とは大きく異なります。特に標高が高い場所や山間部では、日中が暖かくても日が落ちた途端に急激に冷え込むことが珍しくありません。そのため、寝るときの服装は「最低気温」を基準に考えることが大原則となります。
春や秋のベストシーズンであっても、夜間は冬並みの寒さになることを想定して準備しておきましょう。夏場は薄手の長袖を用意することで、寝冷えや虫刺されを防ぐことができます。冬場は保温性の高いインナーに加えて、ダウンパンツや厚手のソックスを組み合わせるなどの工夫が必要です。
気温だけでなく、風の強さや湿度の高さも体感温度に大きく影響します。天気予報を確認する際は、最低気温に加えて風速もチェックし、余裕を持った防寒対策を心がけてください。過剰に用意しておけば、暑ければ脱ぐことで調整が可能になりますが、足りない場合は寒さに耐えるしかなくなるため注意しましょう。
吸汗速乾性を重視する
人は寝ている間にコップ1杯分もの汗をかくと言われています。キャンプの就寝時に綿(コットン)100%のパジャマやTシャツを着用していると、汗を吸った生地が乾かず、深夜から明け方にかけて体が急激に冷えてしまう「汗冷え」の原因となります。
これを防ぐために、寝るときの服装には吸汗速乾性に優れた素材を選ぶことが不可欠です。ポリエステルなどの化学繊維や、天然の機能素材であるメリノウールを使用したウェアは、水分を素早く吸い上げて外に逃がす性質を持っています。これにより、肌面を常にドライな状態に保ち、快適な睡眠環境を維持してくれます。
特にシュラフ(寝袋)の中は気密性が高いため、湿気がこもりやすい環境です。速乾性の高いウェアを着用することで、シュラフ内の湿度を適度に逃がす効果も期待できます。翌朝起きたときにベタつきを感じず、爽やかに目覚められるのも吸汗速乾素材の大きなメリットといえるでしょう。
締め付けの少なさを選ぶ
キャンプでは日中、設営や調理、アクティビティなどで体を動かす機会が多く、夜は体が疲労している状態です。そんな時に体を締め付けるようなタイトな服装で寝てしまうと、血行が妨げられ、疲労回復が遅れるだけでなく、冷えを感じやすくなる原因にもつながります。
寝るときの服装は、リラックスして過ごせるゆとりのあるシルエットのものを選んでください。特にウエスト周りや首元、足首などのゴムが強すぎないかを確認しましょう。ストレッチ性に優れた素材であれば、寝返りを打つ際も動きが制限されず、深い眠りを妨げる心配がありません。
コンプレッションウェアのような強い着圧があるものは、スポーツ時には有効ですが、就寝時には不向きな場合が多いです。開放感のある着心地こそが、キャンプという特別な環境で心身を休めるための鍵となります。普段のサイズよりもワンサイズ上を選んだり、あえてゆったりした設計の専用ウェアを導入したりするのも良いアイデアです。
素材の保温力を確認する
寒い季節のキャンプで安眠できるかどうかは、素材の保温力に左右されます。保温力とは、体温によって温められた空気をどれだけ蓄えておけるかという性能のことです。代表的な素材としては、ダウン、フリース、ウールなどが挙げられますが、それぞれに異なる特徴があります。
ダウンは軽量で圧倒的な保温力を持ちますが、湿気に弱いという側面があります。一方でフリースは扱いやすく速乾性に優れていますが、風を通しやすい性質があります。また、メリノウールは吸湿発熱性を持ち、濡れても保温力が落ちにくいという非常に優れた特性を持っており、キャンパーの間で高く評価されています。
寝袋の性能だけに頼るのではなく、肌に最も近いウェアの素材を吟味することで、睡眠の質は劇的に向上します。薄手でも暖かい最新のハイテク素材や、伝統的な天然素材の良さを理解し、自分のキャンプスタイルや行く場所の環境に最適な保温力を持つ素材を組み合わせることが、賢いキャンプウェア選びの極意です。
キャンプでおすすめの就寝用服装6選
【モンベル】ジオライン M.W. タイツ|速乾性に優れた定番
日本を代表するアウトドアブランド、モンベルが誇る高機能アンダーウェアです。独自のポリエステル繊維を使用しており、驚異的な速乾性と適度な保温性を両立しています。肌触りも非常にソフトで、長時間の着用でもストレスを感じにくいのが特徴です。
| 商品名 | ジオライン M.W. タイツ |
|---|---|
| 価格帯 | 3,000円〜5,000円 |
| 特徴 | 驚異的な速乾性と消臭機能を備えた定番モデル |
| 素材 | ポリエステル100%(ジオライン) |
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【アイスブレーカー】200 オアシス クルー|蒸れにくい高品質ウール
高品質なメリノウールを使用したベースレイヤーです。天然素材ならではの調温・調湿機能により、暑い時は涼しく、寒い時は暖かく保ってくれます。長期間着用しても臭いにくいため、連泊のキャンプでも心強い味方になってくれる最高峰の一着です。
| 商品名 | 200 オアシス ロングスリーブ クルー |
|---|---|
| 価格帯 | 11,000円〜14,000円 |
| 特徴 | 天然メリノウールの優れた調温機能と防臭性 |
| 素材 | メリノウール100% |
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【ナンガ】ポータブルダウンパンツ|抜群の保温力と収納性
ダウンシュラフで有名なナンガのダウンパンツは、冬キャンプの救世主です。非常に軽量でありながら、高品質なダウンが体温をしっかり逃さずキープします。コンパクトに収納できるため、パッキングの邪魔にならないのもキャンパーにとって嬉しいポイントです。
| 商品名 | ポータブルダウンパンツ |
|---|---|
| 価格帯 | 20,000円〜25,000円 |
| 特徴 | 軽量コンパクトながら最高クラスの保温性 |
| 素材 | ナイロン、ダウン(高品質撥水ダウン) |
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【Naturehike】ダウンソックス|足元の冷えを防ぐ750FP
足元の冷えで眠れないという悩みを解決してくれるのが、このダウンソックスです。750FP(フィルパワー)の高品質ダウンを使用しており、テント内でのリラックスタイムや就寝時に足を優しく包み込みます。コストパフォーマンスの高さも魅力の一つです。
| 商品名 | ダウンソックス 750FP |
|---|---|
| 価格帯 | 2,000円〜4,000円 |
| 特徴 | 足元の冷えを解消する高コスパなダウンアイテム |
| 素材 | ナイロン、ダウン |
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【THE NORTH FACE】マイクロフリース|軽くて温かい中間着
軽量で保温性に優れたリサイクルポリエステルを使用したフリースです。肌触りが良く、程よい厚みがあるため、シュラフの中での中間着として最適です。デザイン性も高く、キャンプ場でのリラックスウェアとしてもそのまま活用できる汎用性があります。
| 商品名 | マイクロフリースフーディ |
|---|---|
| 価格帯 | 10,000円〜15,000円 |
| 特徴 | 柔らかい着心地と適度な通気性を持つ軽量フリース |
| 素材 | リサイクルマイクロフリース |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【ミズノ】ブレスサーモアンダーウェア|吸湿発熱機能が強力
体から発生する水分を吸収して発熱する「ブレスサーモ」素材を採用したインナーです。スポーツメーカーならではの動体裁断により、動きやすさも追求されています。冷え込みが予想される夜でも、しっかりと芯から体を温めてくれる頼もしい一着です。
| 商品名 | ブレスサーモ アンダーウエア EX |
|---|---|
| 価格帯 | 4,000円〜6,000円 |
| 特徴 | 人体からの水分で発熱する独自の温かさ |
| 素材 | ポリエステル、合成繊維(ブレスサーモ)他 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
寝るときの服装を比較する際のポイント
天然素材か化学繊維か
キャンプ用のウェアを選ぶ際、まず直面するのが「天然素材」と「化学繊維」のどちらを選ぶべきかという問題です。天然素材の代表格であるメリノウールは、調温機能や天然の抗菌・消臭効果に優れており、数日間着続けても不快感が少ないのが最大の特徴です。一方で、洗濯時の取り扱いに注意が必要だったり、価格が高めだったりする側面もあります。
化学繊維(ポリエステル等)は、吸汗速乾性が非常に高く、耐久性にも優れています。洗濯機でガシガシ洗えるため、泥汚れなどが付きやすいキャンプでも気兼ねなく使用できます。また、各メーカーの技術革新により、綿のような肌触りを再現したものや、非常に高い保温力を持つものなど、選択肢が非常に豊富で価格も手頃なものが多いです。
結論としては、汗をかきやすい方やコスパを重視するなら化学繊維、肌が弱い方や長期滞在で着心地を追求するなら天然素材がおすすめです。最近では両方のメリットを組み合わせた混紡素材も増えているため、自分の優先順位に合わせて最適なバランスを見極めることが大切です。
適度な生地の厚みと重量
ウェアの厚みは、そのまま保温力に直結しますが、厚ければ厚いほど良いというわけではありません。シュラフの中という限られたスペースでは、生地が厚すぎると動きが制限され、かえって寝苦しさを感じてしまうことがあります。また、重すぎるウェアは体に負担をかけ、睡眠の質を下げてしまう原因にもなり得ます。
理想的なのは、薄手から中厚手のアイテムを重ね着(レイヤリング)することです。これにより、空気の層が作られて効率よく保温できるだけでなく、気温の変化に応じて脱ぎ着することで細かく体温調節が可能になります。パッキングの際も、薄手のアイテムであればコンパクトに収納でき、荷物を軽量化できるメリットがあります。
季節に合わせて、春・秋は薄手のベースレイヤーに、夏は接触冷感のある超薄手、冬はデッドエア(動かない空気)を溜め込みやすい起毛素材やダウンを選ぶなど、使い分けるのが賢明です。商品仕様に記載されている「目付け(生地の重さ)」や、メーカーが推奨する使用シーンを参考に、適度なボリューム感を見極めてください。
肌触りと着心地の良さ
就寝時のウェアにとって、肌触りは最も妥協してはいけないポイントの一つです。キャンプという非日常の環境では、わずかなチクチク感や不快な縫い目の当たりが気になり、なかなか寝付けないことがあります。特にベースレイヤーは直接肌に触れるため、できるだけフラットな縫い目(フラットシーマー)を採用しているものを選びましょう。
メリノウールはその繊細な繊維により、ウール特有のチクチク感がほとんどありません。また、高機能な化学繊維も、裏起毛加工を施して桃の肌のような滑らかな質感(ピーチスキン加工)を実現しているものがあります。これらの素材は、肌に触れた瞬間のヒンヤリ感を軽減してくれるため、冬場の着替えもスムーズに行えます。
また、着心地には「伸縮性」も大きく関わります。寝返りを打った時に生地が突っ張らないよう、縦横自由に伸びる4WAYストレッチ素材などは非常におすすめです。どんなに機能性が高くても、リラックスできなければ本末転倒です。ぜひ、実際に触れた時の感触や、着た時の軽やかさを重視して、自分にとって心地よい一枚を見つけ出してください。
洗濯のしやすさと耐久性
キャンプで使用するウェアは、焚き火の煙の臭いが付いたり、汗や皮脂汚れが付着したりと、過酷な状況にさらされます。そのため、帰宅した後に自宅の洗濯機で簡単に洗えるかどうかは、長く愛用する上で非常に重要な比較基準となります。特に高機能インナーは、その性能を維持するために適切なメンテナンスが欠かせません。
化学繊維のウェアは一般的に洗濯に強く、乾きも早いため、頻繁に使用するキャンパーに適しています。一方、メリノウールやダウン製品は、専用の洗剤を使用したり、手洗いモードを指定したりする必要がある場合があります。購入前に必ず洗濯表示を確認し、自分のライフスタイルに合ったメンテナンス方法かどうかをチェックしておきましょう。
また、繰り返し洗濯してもヨレにくい首元や、毛玉ができにくい加工が施されているかなどの「耐久性」も確認ポイントです。安価なものを選んでワンシーズンでダメにしてしまうよりも、多少高価でも耐久性の高いアウトドアブランドの製品を選ぶ方が、結果としてコストパフォーマンスが良くなるケースが多くあります。
キャンプウェア購入時の注意点と活用法
レイヤリングを意識する
キャンプの服装における基本中の基本は「レイヤリング(重ね着)」です。これは寝る時も同様で、一枚の厚い服を着るよりも、役割の異なる複数の服を重ねる方が圧倒的に快適に過ごせます。具体的には、肌に近い「ベースレイヤー」、保温を担う「ミドルレイヤー」、風を遮る「アウターレイヤー」の3層構造を意識しましょう。
就寝時にはアウターは脱ぎますが、ベースレイヤーで湿気を逃がし、その上にフリースなどのミドルレイヤーを重ねることで、暖かい空気の層をキープできます。もし途中で暑さを感じたら、上の1枚を脱ぐだけで調整ができるため、朝まで快適な温度を保ちやすくなります。一着で全てを解決しようとせず、組み合わせの妙を楽しみましょう。
さらに、レイヤリングはテント内の結露対策にも有効です。湿気を吸い上げるベースレイヤーのおかげで、肌面が不快になるのを防げます。状況に応じて、ネックゲイザーやソックスを追加するなど、小物を活用したプラスアルファの調整も効果的です。この「引き出し」の多さが、どんな天候でも安眠できる自信に繋がります。
サイズ選びは余裕を持つ
普段着のインナーを選ぶ際は、肌に密着するタイトなサイズを選ぶ方が多いかもしれませんが、キャンプの就寝用としては少し考え方を変える必要があります。あまりに体にフィットしすぎていると、睡眠中のリラックス効果が薄れ、かえって血流を悪くして冷えを招く恐れがあるからです。
特に、重ね着を前提とする場合は、一番下に着るベースレイヤーに少しゆとりがあるものを選ぶか、その上に着るミドルレイヤーをワンサイズ上げるなどの工夫が必要です。腕を回したり、足を曲げたりした時に、どこにもツッパリを感じない程度のサイズ感が理想的です。寝返りを妨げない自由な動きこそが、熟睡への近道となります。
ただし、あまりに大きすぎると、隙間から冷気が入り込んで保温効率が落ちてしまうため、バランスが重要です。多くのメーカーでは、日本人向けのサイズ規格(JAPANサイズ)を採用していますが、海外ブランドの場合は表記が異なることもあるため、必ずサイズチャートを確認しましょう。試着ができる場合は、実際に寝る姿勢をとって窮屈でないか確かめるのがベストです。
焚き火の火の粉に注意
キャンプの醍醐味といえば焚き火ですが、寝る直前まで焚き火を楽しんでいる方は多いはずです。ここで注意したいのが、多くの高機能ウェアに使用されているポリエステルやナイロンなどの化学繊維は、熱に非常に弱いという点です。小さな火の粉が飛んできただけで、簡単に穴が開いてしまいます。
寝る時の服装のまま焚き火に近づくのは避けるか、必ず難燃素材のカバーオールやブランケットを羽織るようにしてください。もし寝るためのウェアに穴が開いてしまうと、そこから保温力が逃げてしまうだけでなく、見た目も損なわれてしまいます。特にお気に入りの高価なダウンパンツなどは、火のそばでは細心の注意が必要です。
また、焚き火の臭いは繊維の奥まで染み込みやすく、そのままシュラフに入ると、シュラフ自体に臭いが移ってしまうこともあります。可能であれば、焚き火を楽しむ時の服と、寝るための服を完全に分けるのが理想です。面倒に感じるかもしれませんが、清潔なウェアに着替えてから寝ることで、心理的なリラックス効果も高まります。
着替え用の袋を用意する
寝るためのウェアを管理する上で、意外と忘れがちなのが「着替え専用のドライバッグ(防水袋)」の用意です。キャンプでは予期せぬ雨や、テント内の激しい結露により、荷物が湿ってしまうことが多々あります。寝る時に着る服が湿っていると、それだけで不快なだけでなく、体温を奪われる危険な状態になりかねません。
就寝用のウェアは、テントに到着したらすぐに防水性の高いスタッフバッグなどに入れ、濡れない場所に保管しておきましょう。また、脱いだ後の日中の服も同じように整理しておけば、テント内が散らからず快適に過ごせます。圧縮機能付きのバッグを使えば、かさばるフリースやダウンパンツもコンパクトにまとめられ、収納スペースの節約にもなります。
さらに、翌朝の着替えをスムーズにするため、翌日の下着などもセットにしてまとめておくのがおすすめです。冷え込む朝に、バッグの奥底から着替えを探すのはストレスになります。事前のパッキングを丁寧に行うことで、夜の快適さだけでなく、翌朝の撤収作業までスムーズに進めることができるようになります。
最適な服装で快適なキャンプの夜を過ごそう
キャンプという素晴らしい体験を、最高の思い出にするために最も大切なのは「しっかりと眠ること」です。自然の中で過ごす時間は心身をリフレッシュさせてくれますが、睡眠不足の状態ではその魅力を十分に楽しむことができません。今回ご紹介した選び方の基準やおすすめアイテムを参考に、ぜひあなたにぴったりの「最強の寝間着」を見つけてください。
高品質なメリノウールのベースレイヤー、軽量なダウンパンツ、そして信頼できる日本の技術が詰まった速乾インナー。これらは決して安い買い物ではないかもしれませんが、一度手に入れればキャンプだけでなく、登山や冬の日常着としても長く活躍してくれる一生モノの相棒になります。機能的なウェアに包まれて、満点の星空の下で心地よい眠りにつく瞬間は、何物にも代えがたい贅沢なひとときです。
服装を整えることは、自分自身の体調を管理し、自然を尊重することにも繋がります。冷え込みが予想される夜も、万全の準備があれば怖くありません。この記事が、あなたの次のキャンプをより暖かく、より快適なものにする一助となれば幸いです。最適な服装を手に入れて、心ゆくまでアウトドアライフを楽しみましょう。

