ノースフェイスの定番である「マウンテンライトジャケット」などは、専用のインナーを連結できる「ジップインジップ」機能が非常に便利です。しかし、純正のインナーは高価なため、ユニクロのアイテムで代用したいと考える方も多いでしょう。本記事では、ノースフェイスのジップインジップにユニクロを組み合わせる際の賢い選び方や、今買うべきおすすめ商品を詳しく解説します。
ノースフェイスとユニクロを併用する選び方
ジップの互換性を確認
ノースフェイスのジップインジップ(ZIZ)システムを活用する上で、最も重要なのが「ジップ(ファスナー)の規格」です。ノースフェイスの多くのモデル(マウンテンライトジャケット等)には「YKK社の5VS(ビスロン)」という規格のファスナーが採用されています。この5VSという規格は、ファスナーの歯の大きさを表しており、これと同じ規格であれば他ブランドの製品でも物理的に連結が可能になります。ユニクロのフリースジャケットの多くも、この5VS規格を採用しているため、「奇跡の互換性」として広く知られるようになりました。
ただし、すべてのユニクロ製品がこの規格ではない点に注意が必要です。近年、ユニクロの一部商品ではファスナーの仕様が変更されることがあり、見た目が似ていても噛み合わせが合わないケースも報告されています。店頭で確認する際は、ファスナーの裏側や引手部分に「5VS」や「YKK」の刻印があるか、また歯の形状がプラスチック製のゴツゴツとしたタイプ(ビスロンファスナー)であるかを必ずチェックしましょう。この互換性さえ確保できれば、高価な純正インナーを買わなくても、数千円のユニクロアイテムで完璧な防寒システムを構築できます。
また、ファスナーの長さも重要なポイントです。ノースフェイスのアウター側のジップの長さに対し、ユニクロのインナーが短すぎると胸元までしか締まりませんし、長すぎると裾が余ってしまいます。メンズのMサイズ同士など、基本的にはサイズを合わせることで長さも概ね一致しますが、モデルチェンジによって微妙に長さが変わることもあるため、可能であればお手持ちのアウターを持参して確認するのが最も確実な方法といえます。このファスナーの規格確認こそが、失敗しないZIZライフの第一歩となります。
袖の長さのバランスで選ぶ
ジップインジップでアウターとインナーを連結した際、意外と盲点になるのが「袖丈のバランス」です。ノースフェイスのマウンテンパーカー類は、登山やアウトドアでの動作を考慮して、一般的な街着よりも袖丈がやや長めに設計されています。これに対し、ユニクロのフリースやダウンは普段着としての着用を想定しているため、標準的な袖丈になっています。そのため、同じサイズで連結すると、アウターの袖の中でインナーの袖が短く感じられたり、逆にインナーの袖が手首に溜まってしまったりすることがあります。
理想的なのは、連結した際にインナーの袖口がアウターの袖口よりも1〜2cmほど短い状態です。これにより、手首周りのゴワつきを防ぎつつ、冷気の侵入を効果的に遮断できます。もしユニクロのインナーの袖が長すぎる場合は、着用時に少し内側に折り込むなどの工夫が必要になります。逆に袖が短すぎると、腕を動かした際にアウターの裏地が直接肌に触れてしまい、冬場は冷たさを感じることがあります。試着の際は、連結した状態をイメージして、腕を前や上に動かしたときに袖口がどう動くかをチェックしてください。
また、ノースフェイスの純正インナーには、袖口をアウターと固定するための「スナップボタンのループ」が付いていますが、当然ながらユニクロの製品にはこれがありません。連結した状態で脱ぎ着をすると、インナーの袖がアウターの中で抜けてきてしまうという不便さが生じます。これを解決するために、市販のゴムバンドやヘアゴムを使ってユニクロの袖口をアウターのボタンに固定するカスタマイズを行うユーザーも多いです。袖の長さと固定方法を事前に考慮しておくことで、毎日の脱ぎ着が格段にスムーズになり、ストレスのないレイヤリングが実現します。
防寒性能のレベルで選ぶ
ジップインジップの最大のメリットは、気温に合わせてインナーを自由に入れ替えられる点にあります。ユニクロ製品を組み合わせる際も、どの程度の寒さに対応したいのかという「防寒性能のレベル」を基準に選ぶことが大切です。秋口や春先の少し肌寒い時期であれば、薄手の「フリースフルジップジャケット」が最適です。適度な通気性があり、アウター内の蒸れを逃がしながらも、最低限の保温性を確保してくれます。この組み合わせは、運動量の多いハイキングや都市部での徒歩移動に非常に向いています。
一方で、本格的な真冬の寒さに対応させるなら「ウルトラライトダウン」や「ファーリーフリース」の出番です。特にファーリーフリースは毛足が長く、大量のデッドエアを蓄えることができるため、ノースフェイスのゴアテックスアウターと組み合わせることで、極寒の地でも耐えうる驚異的な保温力を発揮します。ウルトラライトダウンを選べば、非常に軽量で肩こりもしにくく、かつボリュームを抑えながら体温を逃がさない効率的な防寒が可能です。インナーを変えるだけで、1着のアウターを3シーズン以上にわたって使い倒すことができます。
ただし、保温性が高ければ良いというわけではありません。過剰な保温性は、電車内や室内に入った際の急激な発汗を招き、結果として体が冷える「汗冷え」の原因にもなります。自分のライフスタイルが「常に外にいるのか」「室内外の出入りが多いのか」を考慮し、最適な厚みのインナーを選びましょう。ユニクロなら価格が安いため、薄手と厚手の2種類を揃えておき、その日の天気予報を見て付け替えるという贅沢な使い方も無理なく行えます。この柔軟性こそが、ノースフェイスとユニクロを併用する醍醐味と言えるでしょう。
シルエットの相性を重視
ファッション性の高いノースフェイスのアウターを着こなす上で、インナーを連結した際の「シルエット」は非常に重要な要素です。ジップインジップは内側に1枚着込むため、どうしても全体的にボリュームがアップします。特にマウンテンライトジャケットのようなややタイトめから標準的なシルエットのアウターに、厚手のファーリーフリースを連結すると、腕周りや胸板が強調され、着膨れして見えることがあります。スマートに着こなしたい場合は、インナーのサイズ選びや素材の厚みに注意が必要です。
着膨れを避けるためのコツは、アウターのサイズに対してインナーのサイズを「ジャスト」または「ややタイト」にすることです。例えばアウターがLサイズであれば、インナーもLサイズ、あるいはあえてMサイズを選ぶことで、連結した際の脇の下のモタつきを解消できます。ユニクロのウルトラライトダウンは非常に薄いため、シルエットへの影響を最小限に抑えつつ保温性を高められるため、スタイリッシュに見せたい方には特におすすめの選択肢となります。逆に、あえてビッグシルエットを楽しみたい場合は、ゆとりのあるインナーを選んでも良いでしょう。
また、インナーの着丈にも注目してください。アウターの裾からインナーがはみ出してしまうと、一気にだらしない印象になってしまいます。ノースフェイスのジャケットはモデルによって着丈が異なるため、ユニクロのインナーの裾がしっかりと隠れる長さであることを確認してください。特にフリース素材は洗濯を繰り返すと若干伸びたり形が崩れたりすることもあるため、余裕を持ったサイジングが理想です。鏡の前で横向きや後ろ姿もチェックし、アウターの綺麗なラインが損なわれていないかを確認することで、機能性とファッション性を両立させた完璧なコーディネートが完成します。
ジップインジップに最適な厳選アイテム6選
THE NORTH FACE マウンテンライトジャケット
ノースフェイスの代名詞とも言える防水シェルジャケットです。ゴアテックスを採用した高い機能性と、アイコニックな切り替えデザインが特徴です。ジップインジップ機能を搭載しており、ユニクロのフリースを連結させる際のアウターとして最も人気が高いモデルです。耐久性が非常に高く、一着持っておけば一生モノとして活躍してくれます。
| 商品名 | THE NORTH FACE マウンテンライトジャケット |
|---|---|
| 価格帯 | 41,800円前後 |
| 特徴 | GORE-TEX採用、高い防水透湿性、ZIZ対応 |
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ユニクロ フリースフルジップジャケット(長袖)
ジップインジップのインナーとして不動の定番アイテムです。YKK 5VS規格のファスナーを採用しているモデルが多く、ノースフェイスのアウターと完璧に連結できることで知られています。適度な厚みで着膨れしにくく、カラーバリエーションも豊富なため、アウターとの色合わせを楽しむことができます。コストパフォーマンスは最強です。
| 商品名 | ユニクロ フリースフルジップジャケット |
|---|---|
| 価格帯 | 2,990円前後 |
| 特徴 | 高い互換性、速乾性、圧倒的コスパ |
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ユニクロ ウルトラライトダウンジャケット
軽さと暖かさを両立したい方に最適なインナーです。非常に薄手ながら高品質なダウンを使用しており、ノースフェイスのアウターの下に着込んでもシルエットを崩しません。一部のモデルはジップ規格が合うため連結可能ですが、連結せずにレイヤリングするだけでも十分に高い防寒効果を発揮します。持ち運びにも便利です。
| 商品名 | ユニクロ ウルトラライトダウンジャケット |
|---|---|
| 価格帯 | 6,990円前後 |
| 特徴 | 軽量、ポケッタブル、高い保温効率 |
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THE NORTH FACE ジップインバーサミッドジャケット
ノースフェイス純正のジップインジップ専用インナーです。毛足の長いフリース素材を使用しており、保温性は抜群です。純正品ならではのメリットとして、袖口のスナップボタンによる固定が可能で、脱ぎ着の際のストレスが一切ありません。ユニクロよりも高価ですが、フィット感と機能性を極めたい方には最適な選択です。
| 商品名 | ZI バーサミッドジャケット |
|---|---|
| 価格帯 | 20,900円前後 |
| 特徴 | 純正品、袖口連結可能、高い保温性 |
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ユニクロ ファーリーフリースフルジップジャケット
圧倒的なボリューム感と暖かさを誇るフリースです。長めの毛足が空気を溜め込み、真冬でも汗をかくほどの保温力を発揮します。ノースフェイスのアウターと連結することで、最強の防寒着へと進化します。肌触りも非常に柔らかく、リラックスして着用できるため、冬のメインインナーとして非常に優秀です。
| 商品名 | ユニクロ ファーリーフリースジャケット |
|---|---|
| 価格帯 | 2,990円前後 |
| 特徴 | 極暖、ソフトな肌触り、肉厚素材 |
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THE NORTH FACE デナリジャケット
1989年に登場したブランドを象徴するフリースジャケットです。肩や肘周りがナイロンで補強されており、バックパックを背負った際の摩耗を防ぎます。こちらもジップインジップに対応しており、単体での着用も非常にスタイリッシュです。厚手の生地感で、しっかりとした防風・防寒機能を求めるアクティブなユーザーに支持されています。
| 商品名 | THE NORTH FACE デナリジャケット |
|---|---|
| 価格帯 | 19,800円前後 |
| 特徴 | 高耐久、アイコニックなデザイン、ZIZ対応 |
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ノースフェイスとユニクロを比較する基準
連結時の着心地を比較
ノースフェイス純正品とユニクロを連結した際の最大の違いは、やはり「着心地の完成度」にあります。純正品は、アウターと連結することを前提にカッティングされているため、脇の下や肩周りの可動域が非常に広く設計されています。連結した状態で腕を回したり、大きな動作をしたりしても、生地が突っ張る感覚がほとんどありません。これに対しユニクロ製品は、単体での着用を想定したパターンであるため、連結するとどうしても一部に生地の余りが出たり、逆に突っ張ったりすることがあります。
特に顕著なのが、先述した「袖口の固定」です。純正品はアウターの袖口とインナーの袖口をボタンで一体化できるため、ジャケットが体の一部になったような密着感を得られます。ユニクロの場合は袖が固定されないため、腕を通す際にインナーが逃げてしまったり、中で袖がねじれてしまったりすることがあります。この「一体感」にこだわりがある方は純正品を、多少の違和感は許容範囲としてコストを優先したい方はユニクロを選ぶのが良いでしょう。
ただし、最近のユニクロのフリースはストレッチ性が非常に高いため、以前に比べれば連結時のストレスは大幅に軽減されています。特にマウンテンライトジャケットのように身幅にゆとりのあるアウターであれば、ユニクロを連結しても窮屈さを感じることは少ないはずです。日常の買い物や散歩といった軽い用途であればユニクロでも十分快適ですが、冬山登山や長時間の屋外作業など、激しい動きを伴うシーンでは純正品の優れたパターン設計が大きなメリットをもたらします。
止水ファスナーの有無
アウターの機能性に注目すると、ノースフェイス製品には「止水ファスナー」が採用されているモデルが多くあります。これはファスナーの隙間から水が浸入するのを防ぐための特殊な仕様で、本格的な雨天時や雪山では欠かせない機能です。一方、インナーとして連結するユニクロのファスナーには止水機能はありません。基本的にはアウターのフラップ(前立て)や止水ジップが外側をガードするため、インナー側の防水性を気にする必要はありませんが、ファスナーの「滑りの良さ」には違いが出ます。
ノースフェイスの純正インナーのファスナーは、連結時に引っかかりにくいよう、滑らかな動作を追求したYKKの高品質なものが使われています。ユニクロもYKK製を採用していますが、コストを抑えるために汎用的なグレードのものを使用していることが多く、使い始めに若干の硬さを感じることがあります。連結作業はファスナーを2重に噛み合わせる必要があるため、この「ジップの滑りやすさ」が日常の小さなストレスの差として現れてくるのです。
また、止水ファスナーを多用したアウターは、ファスナー自体がやや硬い性質を持っています。そこに柔らかいユニクロのフリースのファスナーを噛み合わせると、噛み合わせのバランスが崩れやすく、無理に引き上げると生地を噛んでしまう原因にもなります。丁寧に取り扱えば問題ありませんが、純正品同士であればファスナーの硬さや厚みが統一されているため、非常にスムーズな開閉が可能です。細かなパーツのクオリティにまでこだわり抜くのがノースフェイスの凄みであり、そこを割り切って実用性を取るのがユニクロ選びの極意と言えます。
透湿性と保温性の違い
ノースフェイスのアウターに使用されるゴアテックスは、外からの水を防ぎつつ、内側の蒸れを逃がす「透湿性」に極めて優れています。この機能を最大限に活かすためには、インナーの素材選びも重要です。ノースフェイスの純正インナーは、アウターの透湿性を妨げないよう、速乾性と通気性に優れたハイテク素材が使われています。これにより、激しく動いて汗をかいても、湿気が効率よく外へ排出され、衣服内を常にドライに保つことができます。
対するユニクロのフリースやダウンも保温性は非常に高いですが、通気性の面では純正品に一歩譲る場合があります。特にウルトラライトダウンなどのダウン素材は、生地自体が風を通しにくい構造になっているため、ゴアテックスアウターの中に着込むと、逃げ場を失った湿気が内部に溜まりやすくなる「オーバーヒート」の状態を招くことがあります。冬場の冷え込みが厳しい時期はこれがメリットになりますが、運動量が多い場面では「暑すぎる」と感じる原因になります。
しかし、日常使いにおいては、この「保温性の高さ」こそが正義であることも多いです。ユニクロのファーリーフリースなどは、純正の薄手フリースよりも遥かに暖かく感じることがあり、氷点下の朝の通勤などでは圧倒的な安心感を与えてくれます。透湿性を重視してサラリと着こなしたい「アクティブ派」はノースフェイス純正や薄手のユニクロを。とにかく冷えをシャットアウトしてヌクヌクと過ごしたい「冷え性・タウンユース派」は、ボリュームのあるユニクロの防寒アイテムを選ぶという使い分けが、賢い比較基準となります。
コストパフォーマンスの差
比較において最も顕著なのが、やはり価格の差です。ノースフェイスの純正インナー(ジップインバーサミッドジャケット等)は、1着で約2万円前後します。アウターと合わせると6万円を超える買い物となり、決して安くはありません。一方、ユニクロのフリースフルジップジャケットなら、セール時であれば2,000円台で購入可能です。その差は約10倍近くに達します。この圧倒的なコストパフォーマンスこそが、多くのユーザーが「ジップインジップ×ユニクロ」の組み合わせに辿り着く最大の理由です。
この価格差をどう捉えるかが、購入の決め手となります。「純正品を1着買って、完璧なフィッティングで10年着る」という選択も素晴らしい投資ですし、「ユニクロを3色買って、その日の気分や汚れ具合に合わせて使い分ける」という選択も非常に合理的です。特に白や明るい色のフリースは汚れが目立ちやすいため、気兼ねなく洗濯でき、買い替えもしやすいユニクロのメリットは、子育て世代やアクティブに活動するユーザーにとって非常に大きな魅力となります。
また、浮いた予算を他のアウトドアギアや旅行代に充てることができるのも、ユニクロ併用ならではの楽しみです。ノースフェイスというブランドが持つ信頼感とステータスをアウターで確保し、見えないインナーで賢く節約する。この「一点豪華主義」的なレイヤリング術は、現代のスマートな消費スタイルを象徴しています。機能的な欠陥があるわけではなく、あくまで「利便性の差」であるため、自分の予算とこだわりたいポイントを天秤にかけて、後悔のない選択をしていただきたいです。
ノースフェイスとユニクロを組む際の注意点
ファスナー規格の不一致
ユニクロのアイテムをノースフェイスに連結しようとする際、最も注意すべきなのが「毎年、ユニクロのファスナー仕様が変わる可能性がある」という点です。数年前のユニクロフリースは完璧に連結できたのに、今年のモデルを店頭で試したらジップが合わなかった、というケースは珍しくありません。特に、ファスナーの歯の大きさが同じ「5VS」であっても、ファスナーの開始位置(蝶棒と呼ばれる差し込み部分の形状)が微妙に異なると、うまく差し込めなかったり、途中で外れてしまったりすることがあります。
また、メンズ製品とレディース製品ではファスナーの「左右」が逆になっているため、性別を跨いでの連結は基本的に不可能です。ノースフェイスのアウターがメンズであれば、必ずユニクロもメンズモデルを選ぶ必要があります。ネット通販で購入する際は、口コミやSNSでの「今年のモデルはZIZ可能か」という報告を必ず確認するようにしましょう。確実を期すなら、お手持ちのノースフェイスのアウターを店舗に持ち込み、鏡の前で実際にジップを合わせてみるのが一番の失敗防止策です。
もし、どうしてもお気に入りのユニクロ製品と規格が合わない場合は、連結せずに「単なる重ね着」として利用することも検討してください。ジップインジップで連結しなくても、上からアウターを羽織るだけで防寒性能自体に大きな差は出ません。無理に規格の違うファスナーを噛み合わせてしまうと、ファスナーの歯を傷め、高価なノースフェイス側のアウターが故障してしまう恐れもあります。互換性の確認は慎重に行い、無理な連結は控えるのが賢明な判断です。
袖口の固定方法を確認
ノースフェイスとユニクロを組み合わせる際、実用面で一番気になるのが「袖口のズレ」です。前述の通り、ノースフェイス純正品には袖口にスナップボタン用のループがありますが、ユニクロにはそれがありません。連結した状態でジャケットを脱ごうとすると、インナーの袖が腕に引っ張られてズルズルと抜けてしまい、次に着る時に袖をいちいち奥まで押し込まなければならないという手間が発生します。これは、毎日の通勤や通学で着用する場合には地味に大きなストレスになります。
この問題を解決するために、多くのユーザーがDIYで対策を講じています。最も簡単な方法は、100円ショップなどで売っているヘアゴムや平ゴムを用意し、ユニクロの袖口にあるタグや引っ掛けループ(もしあれば)に通して、アウター側のボタンに引っ掛ける方法です。また、裁縫が得意な方であれば、ユニクロの袖口に小さな布ループを自分で縫い付けてしまうのも一つの手です。これだけで、純正品に引けを取らない一体感が得られ、脱ぎ着のストレスが劇的に解消されます。
ただし、自分でループを縫い付ける際は、生地を傷めないように注意してください。特にダウン素材の場合は、針を刺した場所から羽毛が吹き出してしまう可能性があるため、おすすめできません。また、固定しすぎると今度は腕を曲げた際の遊びがなくなり、生地が突っ張る原因にもなります。適度な「ゆとり」を持たせて固定するのがコツです。こうしたひと工夫を楽しむのも、ノースフェイスとユニクロを組み合わせる楽しみの一つと言えるかもしれません。
洗濯表示の違いに注意
ノースフェイスのゴアテックスアウターと、ユニクロのフリースやダウンでは、推奨される洗濯方法が全く異なります。ゴアテックスは専用の洗剤を使い、柔軟剤を避けて洗うことで撥水性能を維持しますが、ユニクロのフリースは一般的な家庭用洗剤でガシガシ洗えるのが魅力です。連結したままで洗濯機に放り込んでしまうと、アウターの機能を損なうだけでなく、インナーの劣化を早めてしまう可能性もあります。必ず「分離して洗う」ことを徹底してください。
特に注意が必要なのが「乾燥機」の使用です。ノースフェイスのアウターは、低温の乾燥機にかけることで撥水性が復活するという特性がありますが、ユニクロのフリース(特にファーリーフリース)を高温の乾燥機にかけてしまうと、熱で毛足が溶けて固まってしまい、ふわふわの質感が失われてしまうことがあります。連結したままうっかり乾燥機に入れてしまい、大切なインナーを台無しにしないよう、メンテナンスの際は必ずジップを外して別々にケアすることを心がけましょう。
また、色移りにも注意が必要です。新品のノースフェイス(特に濃色系)やユニクロのフリースは、最初の数回の洗濯で色落ちすることがあります。連結した状態で汗をかいたり雨に濡れたりすると、摩擦によってインナーの色がアウターの内側に移ってしまう「色泣き」が起きることも稀にあります。特に白系のアウターに濃色のインナーを合わせる場合は、着用前に一度それぞれ単体で洗濯しておくなど、色移り対策をしておくと安心です。正しいケアを続けることが、お気に入りのアイテムを長く愛用するための近道です。
レイヤリングの着膨れ防止
「ノースフェイス×ユニクロ」の組み合わせで多くの人が直面するのが、予想以上の「着膨れ」問題です。特にマウンテンライトジャケットのようなシェルジャケットは、生地自体に厚みがないため、内側に着込んだインナーの形状がそのまま表面に浮き出てしまいます。例えば、ユニクロの厚手フリースをインナーに選ぶと、肩周りが不自然に盛り上がったり、お腹周りが膨らんで見えたりすることがあり、せっかくのスタイリッシュなデザインが台無しになってしまうことがあります。
これを防ぐためには、レイヤリングの「引き算」が重要です。アウターの中に厚手のフリースを連結する場合は、その下のベースレイヤー(Tシャツやシャツ)を薄手の吸汗速乾素材にするなど、全体の厚みを調整しましょう。また、ユニクロの「ウルトラライトダウンベスト」をインナーにするのも非常に有効なテクニックです。袖がないベストタイプであれば、腕周りの着膨れを完全に回避しつつ、最も冷えやすい体幹部(お腹や背中)をしっかりと保温できます。このベスト連結スタイルは、動きやすさを重視するアウトドア派にも非常に人気があります。
さらに、アウターの裾のドローコード(絞り紐)を適切に活用することも忘れないでください。裾を少し絞ることで、全体のシルエットが引き締まり、着膨れによる「だるまさん」のような見た目を防ぐことができます。また、フロントジップをあえて全部閉めずに、少し開けてVラインを作ることで、視覚的にスッキリ見せることも可能です。防寒性と見た目の美しさ、そのバランスを保つための微調整を行うことで、ユニクロを併用しているとは思えないほど洗練された冬のスタイルが完成します。
最適な組み合わせで冬の防寒を完成させよう
ノースフェイスのジップインジップ機能を活用し、ユニクロのアイテムを賢く取り入れる方法は、もはや冬のファッションにおけるひとつの完成形と言っても過言ではありません。高機能なアウトドアブランドのシェルが持つ「防御力」と、ユニクロが提供する「圧倒的なコストパフォーマンスと保温力」を組み合わせることで、私たちは限られた予算の中で最高の快適さを手に入れることができます。純正品には純正品の、ユニクロにはユニクロの良さがあり、それらを理解した上で自分にぴったりのセットアップを作り上げることこそが、大人のスマートな買い物術です。
本記事で紹介した通り、ファスナーの規格確認や袖口の工夫、そしてシーンに合わせた素材選びを徹底すれば、ユニクロのインナーであっても驚くほど快適な防寒システムが構築できます。1着のマウンテンパーカーが、フリースを付ければ秋のアウターに、厚手のダウンを仕込めば真冬の防寒着に、そしてインナーを外せば春のレインジャケットにと、その姿を自由自在に変えてくれます。この汎用性の高さこそが、ジップインジップというシステムの真価であり、そこにユニクロという選択肢が加わることで、その可能性は無限に広がります。
大切なのは、自分がその服を着て「どこへ行き、何をするか」を想像することです。街歩きがメインならユニクロで十分ですし、過酷な自然に挑むなら純正品という選択肢があなたを支えてくれます。どちらを選んだとしても、ノースフェイスという信頼できるアウターを身に纏っているという安心感は変わりません。この記事が、あなたがこの冬を暖かく、そして自分らしく過ごすための最適な組み合わせを見つける一助となれば幸いです。自分だけの最強のレイヤリングを完成させて、冬のお出かけを存分に楽しみましょう。

