冬の主役アウターとして絶大な人気を誇る「マウンテンダウンジャケット バルトロ」の2大モデル。どちらもノースフェイスを代表する名作ですが、いざ選ぶとなるとスペックや用途の違いで迷ってしまう方も多いはずです。今回は、それぞれの強みを徹底比較し、あなたに最適な一着を見つけるお手伝いをします。
マウンテンダウンジャケットとバルトロの選び方
防寒性能と保温力の比較
マウンテンダウンジャケットとバルトロライトジャケットの最大の違いは、その保温構造と想定されている環境にあります。バルトロはもともと極地観測や冬山登山を想定して開発されたモデルであり、中綿に特殊なセラミックを練り込んだ「光電子ダウン」をふんだんに封入しています。
着た瞬間に体温を吸収し、遠赤外線効果でじわじわと温めるバルトロは、静止状態でも高い暖かさを維持できるのが特徴です。一方でマウンテンダウンは、表地に厚手のゴアテックスを採用し、外部からの冷気を完全に遮断することで保温性を確保する設計になっています。
アクティブに動く場面や、都会でのタウンユースにおいて適度な温かさを求めるならマウンテンダウンが適しています。対して、真冬の深夜の行列待ちや、冷え込みが厳しい地域での着用をメインに考えるなら、バルトロの圧倒的な保温力が頼りになるでしょう。自分の活動量に合わせて選ぶのが失敗しないコツです。
ゴアテックスの防水性能
雨や雪に対する防御力においては、マウンテンダウンジャケットに軍配が上がります。マウンテンダウンには「70デニール」という非常に厚手で頑丈なGORE-TEX 2層構造を採用しており、本格的な降雨や積雪でも内部をドライに保ちます。
バルトロも防風・耐水性に優れた「GORE-TEX INFINIUM」を使用していますが、こちらは「防風性」に特化した素材です。小雨程度であれば弾きますが、縫い目から浸水する可能性があるため、長時間の雨中での使用には設計上向いていません。
冬の天候が変わりやすい地域にお住まいの方や、通勤・通学で傘を差していても袖が濡れるようなシーンが多い方には、マウンテンダウンの完全防水機能が大きな安心感を与えてくれます。素材のタフさを重視するならマウンテンダウン、軽さと防風性を優先するならバルトロと使い分けるのが正解です。
着丈とシルエットの差
見た目の印象を左右するシルエットの違いも重要です。バルトロは着丈が短めに設計されており、ボリューム感のあるダウンが特徴的な、いわゆる「モコモコ」としたスポーティーなシルエットになります。足長効果があり、ワイドパンツやデニムとの相性が抜群です。
対してマウンテンダウンは、お尻が半分隠れる程度の少し長めの着丈になっています。定番のマウンテンジャケットのデザインを踏襲しているため、バルトロに比べるとボリュームが抑えられており、全体的にすっきりとした大人っぽい印象を与えます。
カジュアルなストリートスタイルを好むならバルトロ、ビジネスシーンでのスーツの上からの着用や、落ち着いた都会的なコーディネートを目指すならマウンテンダウンが合わせやすいでしょう。自分のクローゼットにある服との相性をイメージして、丈感を選ぶことをおすすめします。
使用シーンと耐久性の両立
長く愛用するために欠かせないのが、生地の耐久性です。マウンテンダウンは表地が非常にタフに作られており、枝に引っ掛けたり、リュックを長時間背負ったりする際の摩擦にもびくともしない強さを持っています。アウトドアフィールドでハードに使い倒したい方に最適です。
バルトロは軽量化を追求しているため、表地のデニール数が低く(生地が薄く)、尖ったものに引っ掛けると裂けやすいという繊細な一面があります。そのため、満員電車や狭い場所での着用には少し注意が必要です。
都会のビル風を防ぎながら軽快に歩きたい日常使いならバルトロ。キャンプや雪山など、汚れや摩擦を気にせずタフに活用したいならマウンテンダウンという選択が、製品の寿命を最大限に引き出すことにつながります。自分のライフスタイルに照らし合わせて検討してみましょう。
おすすめのマウンテンダウンとバルトロ6選
【THE NORTH FACE】バルトロライトジャケット(定番モデル)
真冬の寒さを一切感じさせない、ブランドを代表するダウンジャケットです。光電子ダウンによる高い保温性と、圧倒的な軽さが魅力の一着です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | バルトロライトジャケット |
| 価格帯 | 約65,000円〜75,000円 |
| 特徴 | 圧倒的な保温力と軽量性、トレンド感のあるシルエット |
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【THE NORTH FACE】マウンテンダウンジャケット(防水仕様)
肩周りの切り替えデザインが特徴的な、防水・防寒の決定版です。厚手のゴアテックス生地を採用しており、雪や雨の中でも安心して着用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | マウンテンダウンジャケット |
| 価格帯 | 約70,000円〜80,000円 |
| 特徴 | GORE-TEXによる完全防水と、摩耗に強いタフな表地 |
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【THE NORTH FACE】ノベルティバルトロライトジャケット
バルトロの機能はそのままに、カモフラージュ柄などの限定デザインを施したモデルです。他とは被りたくない個性を求める方に高い支持を得ています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | ノベルティバルトロライトジャケット |
| 価格帯 | 約70,000円〜80,000円 |
| 特徴 | 定番モデルにはない柄物デザインと希少性の高さ |
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【THE NORTH FACE】マウンテンダウンコート(ロング丈)
マウンテンダウンの機能をそのままに、着丈を長くしてフォーマル感を高めた一着です。ビジネススタイルにも合わせやすく、腰回りまでしっかり温めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | マウンテンダウンコート |
| 価格帯 | 約80,000円〜90,000円 |
| 特徴 | 腰まで覆うロング丈と取り外し可能なファーが魅力 |
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【THE NORTH FACE】アンタークティカパーカ(極寒地対応)
日本最強クラスの保温性を誇る極地仕様のモデルです。お馴染みのワッペンデザインと、高い強度を持つ生地が、究極の防寒性能を体現しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | アンタークティカパーカ |
| 価格帯 | 約85,000円〜95,000円 |
| 特徴 | 極寒地での作業にも耐えうる最強の防寒性と強度 |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
【THE NORTH FACE】キャンプシエラショート(軽量モデル)
1970年に発売されたヘリテージモデルを継承した、軽量ダウンです。撥水加工を施したリサイクル素材を使用し、環境にも配慮した都会的な一着です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | キャンプシエラショート |
| 価格帯 | 約45,000円〜55,000円 |
| 特徴 | クラシックなデザインと環境負荷を抑えた軽量素材 |
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商品を比較する際に重視すべき基準
中綿の素材とダウンの復元力
ダウンジャケットの品質を左右するのが、中の羽毛そのもののスペックです。ノースフェイスの製品は、環境に配慮したリサイクルダウンを使用しながらも、高い「フィルパワー(FP)」を維持しています。フィルパワーとはダウンの膨らむ力を示す数値で、この数値が高いほど空気を多く含み、保温性が高まります。
特にバルトロに使用されている光電子ダウンは、自身の体温を利用して保温するため、単なる厚み以上の温かさを提供してくれます。一方でマウンテンダウンは、シェル(外側の生地)の防風性能が高いため、中のダウンが外気の影響を受けにくい構造になっています。
比較の際は、単にダウンの量が多いかどうかだけでなく、どのようなテクノロジーが使われているかに注目してください。復元力が高いダウンは、長年着用してもボリュームが減りにくく、結果として長くその性能を維持することができます。スペック表のフィルパワーの表記も確認してみましょう。
表面生地の摩擦耐性と防水性
表面生地の「デニール」という単位にも注目してください。これは糸の太さを表す数値で、マウンテンダウンは70デニール、バルトロは30デニールの生地を採用しています。数値が大きいマウンテンダウンの方が、生地が厚く、枝の引っ掛けやコンクリートとの摩擦に対しても非常に強いのが特徴です。
防水性に関しても、全てのノースフェイス製品が完全防水というわけではありません。マウンテンダウンのようにGORE-TEX メンブレンを内蔵し、さらにシームシーリング(縫い目の防水処理)が施されたモデルは、本格的な雨具と同等の防水性能を持っています。これにより、雪山や雨の日の外出でも内部のダウンを濡らさず、保温力を落としません。
バルトロは「防風性」には優れていますが、防水性については「撥水」レベルに留まるため、使用シーンを明確に分ける必要があります。冬場の主な用途が屋外でのアクティビティなのか、それとも短時間の移動が多い街中なのかを基準に、生地の強さを選んでください。
収納ポケットの利便性
実用性において見落としがちなのがポケットの数と配置です。マウンテンダウンはフロントに大きなフラップ付きポケットが配置されており、スマートフォンやグローブを余裕を持って収納できます。また、手袋をしたままでも開閉しやすいファスナー設計がなされているのも嬉しいポイントです。
バルトロは、内側にストレッチ素材のメッシュポケットを備えていることが多く、ここにグローブや水筒を一時的に収納して体温で温めることも可能です。また、止水ファスナーを採用したポケットもあり、雪の侵入を防ぎながら小物を安全に持ち運べるよう工夫されています。
冬場は持ち物が増えがちですので、カバンを持ち歩かない方はポケットの収納力を重視しましょう。特に胸ポケットの位置や深さは、スマートフォンの取り出しやすさに直結します。試着の際には、実際に自分の小物を入れた時のフィット感を確認することをおすすめします。
携帯性とパッカブル機能
最後に、ジャケットを持ち運ぶ際の「携帯性」も重要な比較ポイントです。バルトロライトジャケットには、コンパクトに畳んで収納できる「スタッフサック」が付属しています。バルトロは空気を抜きやすいため、驚くほど小さく丸めることができ、旅行や登山での持ち運びに非常に便利です。
マウンテンダウンは、生地そのものが厚手でしっかりしているため、バルトロのように小さく圧縮して持ち運ぶのには向いていません。基本的には着たままで過ごすか、室内で脱いだ際はハンガーに掛けておくのが前提の作りになっています。
電車や建物内に入ると暑くて脱ぐことが多い方や、旅行の荷物を少しでも減らしたい方には、バルトロの携帯性の高さは大きなメリットになります。逆に、車移動がメインで脱ぎ着をあまり繰り返さないのであれば、マウンテンダウンの重厚感が安心感につながるでしょう。
ダウンジャケットを長く愛用するコツ
定期的な陰干しと湿気対策
高品質なダウンジャケットを長持ちさせるためには、日々の「乾燥」が何よりも大切です。ダウン(羽毛)の最大の敵は水分と湿気です。一日中着用した後のジャケットは、目に見えなくても汗や大気中の水分を吸っており、そのままクローゼットにしまうとダウンが固まって保温力が低下する原因になります。
着用後はすぐに収納せず、風通しの良い室内で半日ほど「陰干し」をすることを習慣にしてください。直射日光は生地の劣化や色あせを招くため、必ず日陰で干すのが鉄則です。また、撥水性能を維持するために、表面のホコリを柔らかいブラシで軽く落としてあげることも効果的です。
特にバルトロのようなボリュームのあるモデルは、湿気を含むとダウンの膨らみが失われやすいため注意が必要です。定期的に空気を含ませるように軽く叩いてあげることで、ダウンがほぐれて本来の保温性能が復活します。日々の少しの工夫が、5年、10年と着続けられる秘訣となります。
汚れを落とす部分洗い
襟元や袖口は、皮脂汚れや化粧品が付きやすい箇所です。放置すると生地が変色したり、ゴアテックスの透湿機能を損なったりするため、汚れを見つけたら早めに対処しましょう。全体を頻繁にクリーニングに出す必要はありませんが、部分的なケアは自宅で行えます。
中性洗剤を薄めたぬるま湯に浸したタオルを固く絞り、汚れた部分をやさしく叩くように拭き取ってください。その後、真水に浸したタオルで洗剤成分を完全に拭き取ります。ゴアテックス生地の場合は、専用のクリーナーを使用すると、機能を損なわずに汚れを落とすことが可能です。
最後に必ずしっかり乾燥させることが重要です。水分が残っていると、内部でカビが発生する原因になります。クリーニング店に出す場合も、ダウン製品の扱いに慣れた専門店を選び、「撥水加工」をオプションで付けると、次のシーズンも新品に近い状態で迎えることができます。
オフシーズンの保管方法
冬が終わり、春からの保管方法がダウンの寿命を大きく左右します。一番やってはいけないのが、購入時のスタッフサック(収納袋)に入れたまま長期間放置することです。長時間圧縮され続けるとダウンの羽枝が折れ、二度と元の膨らみに戻らなくなってしまいます。
保管の際は、必ず厚みのあるしっかりとしたハンガーに掛け、不織布などの通気性の良いカバーを被せて吊るして保管してください。ビニールカバーは湿気がこもり、カビや臭いの原因になるため避けるべきです。また、クローゼットの中は定期的に換気を行い、除湿剤を配置することをおすすめします。
もし吊るすスペースがない場合は、大きめの衣装ケースにふんわりと畳んで入れ、一番上に置くようにしてください。重い荷物を上に載せるのは厳禁です。次のシーズンにクローゼットから出した際、ふっくらとした状態を維持できていれば、その冬も最高の暖かさを約束してくれるでしょう。
羽毛の飛び出しへの対処
ダウンジャケットを着ていると、生地の隙間から羽毛がピョコンと飛び出してくることがあります。これを見つけた時、絶対に「引き抜いて」はいけません。一本抜くと、その穴が広がり、後から次々と羽毛が出てくる原因になるからです。
正しい対処法は、飛び出した羽毛の裏側(内側)から生地を掴み、羽毛を中に引き戻すことです。引き戻した後は、生地の繊維を指先で優しく揉んで整えてあげれば、穴が塞がります。ノースフェイスのような高密度の生地でも、ダウンは非常に細かいため、稀にこのようなことが起こります。
万が一、生地に小さな穴が開いてしまった場合は、市販のダウン補修用リペアシートを使用してください。アイロンを使わずに貼れるタイプが多く、早めに応急処置をすることでダメージの拡大を防げます。お気に入りの一着と長く付き合うために、こうした細かなメンテナンス方法を知っておきましょう。
自分に最適な防寒ジャケットを見つけよう
いかがでしたでしょうか。ノースフェイスの「マウンテンダウンジャケット」と「バルトロライトジャケット」は、どちらも素晴らしい完成度を誇る名作ですが、それぞれに明確な個性があります。都会的なファッション性と圧倒的な温かさを求めるならバルトロ、どんな悪天候でも耐えうるタフさと汎用性を重視するならマウンテンダウンという選択が、後悔のない買い物への近道です。
どちらのモデルも決して安い買い物ではありませんが、その分、機能性・デザイン性ともに一生モノと呼べる価値を持っています。厳冬期の冷たい風を遮り、暖かなダウンに包まれる感覚は、一度味わうと他のアウターには戻れないほどの快適さです。この記事を通じて、あなたのライフスタイルに最もフィットするパートナーが見つかることを心から願っています。
迷っている間にも人気カラーやサイズは完売してしまうことが多いため、気になったモデルがあれば早めに公式サイトや店頭でチェックしてみてください。自分にぴったりの一着を手に入れて、冬の外出を最高に楽しい時間に変えていきましょう。ノースフェイスの誇る最強の防寒性能は、必ずあなたの冬を豊かにしてくれるはずです。

